中国の習近平指導部は、欧米が少数民族のウイグル族の人権が侵害されていると批判する、新疆ウイグル自治区のトップを、5年ぶりに交代させる人事を発表しました。重要人事を決める来年の共産党大会を控え、具体的な人事に着手した形です。
中国国営の新華社通信は25日、新疆ウイグル自治区のトップ、陳全国書記(66)を退任させ、後任に南部広東省のナンバーツー、馬興瑞省長(62)を充てるとした人事を発表しました。
陳書記は、2016年から5年余りにわたって、新疆ウイグル自治区のトップを務め、この間、欧米は少数民族のウイグル族の人権が侵害されていると批判し、アメリカのトランプ前政権は制裁も科していました。
陳書記は、共産党指導部でトップ25人の政治局委員も務めていて、今後、さらに要職を務める可能性もあります。
中国では、来年後半に5年に1度の共産党大会が開かれ最高指導部を含む重要人事が行われます。
習近平国家主席は、この党大会で党トップとして異例の3期目入りを目指しているとされる中、指導部として具体的な人事に着手した形です。