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 ニコニコはプラットフォームとしての表現規制方針を現状から変更する予定はない――niconicoの栗田穣崇代表(ドワンゴCOO)が7月26日に自身のTwitterアカウントで声明を発表した。KADOKAWAとドワンゴの社長を務める夏野剛氏がネット番組で、書籍などの表現について海外に合わせて規制を推し進める旨の発言をしたため、niconicoとしての立場を明らかにしたとみられる。

 夏野社長は7月21日、ABEMA TVの報道番組「ABEMA Prime」で少年向け雑誌の水着グラビアの是非について「日本には水着グラビアよりも過激な漫画が溢れており、GoogleとかAppleの審査に通らない」と主張。「僕がいる出版業界は“自由派”ばかりだが、どこまでは公共でよくて、どこからダメなのか、このネット時代にふさわしい基準を作り直さないといけない」とコメントし、業界での表現規制の見直しを示唆した。


「ABEMA Prime」で業界内での規制推進を示唆した夏野剛社長(出典:「ABEMA Prime」)

 この発言を受け、Twitterでは「公共の基準がGAFAになるのか? いくらなんでも乱暴」「GoogleやAppleの基準ではヌードだけでなく、胸元(を強調した画像)もアウト。日本の漫画の強みを捨てるのか」などと“夏野発言”に反発する声が一部で出ていた。

 niconicoの表現規制を巡っては、5月末に音楽ユニット「YOASOBI」の楽曲「夜に駆ける」のミュージックビデオがYouTube上で視聴制限を受けたときに、栗田COOはニコニコ動画では規制しない方針を示していた。

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