1月11日にツアー準備のため向かったテキサス州サンアントニオで突然倒れ、意識不明となって病院のICUに緊急入院したRIOTのMark Reale。
その後、バンドのオフィシャルサイト及びMarkのオフィシャルサイトにて、Markがクローン病を長年患っており、その合併症により昏睡状態および重態であることが発表されました。
Markのオフィシャルサイトでは管理人氏が病室に付き添い、容態について更新し続けてました。
こちらのブログでは、その情報を随時訳してお知らせしてきました。
そして、本日の午前0時 (サンアントニオ現地時間 25日午前9時) 過ぎにMarkのオフィシャルサイトの記事が更新されたので、その内容を訳そうと思って準備してたところ、午後1時15分過ぎ (ニューヨーク現地時間 25日 午後11時)にFACEBOOKにRIOTから記事が投稿されました。
それを見て絶句・・・。
その記事はMark Realeが逝去したというお知らせでした。
短い文章を何度も何度も読み返し、これは現実なんだと思うと言葉にならない思いが込み上げて来ました。
Markオフィシャルサイトの記事を読んでいて彼の容態は非常に厳しい状況だとは認識してましたが、Markの精神力なら奇跡を起こしてくれるという気持ちを持ってました。
ですが、こんなに早く天国に召されるとは・・・。
午後2時過ぎ、Mark オフィシャルサイトのトップページが変わり、Markの側に付き添っていた“6th Member”こと管理人氏からのMark逝去の声明が掲載されました。
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Mark Reale
June 7th 1955 – January 25th 2012
誕生日と逝去日の日付を見ると、もう彼はこの世にいないんだということを否が応でも実感させられます。
ここに、拙訳ですがFACEBOOKの記事とMark オフィシャルサイトのトップページの追悼文を掲載させていただきます。
←RIOT FACEBOOK 投稿記事 のスクリーンショット。
Riot
Mark RealeとRIOTの友人およびファンの皆さまへ私達は大変悲しいことですが、Markが長年にわたる病気との闘いに敗れたことを正式に発表いたします。
この困難な時、Markのご家族、友人、バンド仲間への皆さまのお気持ちとお祈りに感謝いたします。
← Markオフィシャルサイトの管理人からの追悼文。
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私達の兄弟Mark Realeは、クローン病とその合併症との長い闘いのあと、この2012年1月25日、神様とともに自宅へと戻りました。
彼は母上のFrances Realeが亡くなった後、父上のAnther Realeを残して先に逝ってしまいました。
Markは1955年、ロックンロールが新しい音楽として花開いた時に、ちょうどニューヨークのブルックリンで誕生しました。
幼少期、彼の最初の興味は映画でした。不思議なぐらい映画に興味を示したのです。
ですが、ラジオで曲を聴くとそちらへと転向しました。
BEATLESとCREAMから、彼は瞬く間に音楽を愛するようになりました。Markは大きな影響を受けた人としてGeorge HarrisonとEric Claptonをリストにあげてます。
7才の時、彼の祖父が彼に練習用のベーシックなギターを買ってくれました。後に彼の父親が新しいギターとアンプを買い与え、彼の情熱に火が点きました。70年代初期から中期にかけて彼の音楽的影響には、Edgar Winter、Ronnie Montrose、Rick Derringer好きが含まれてました。
彼はまたAl Di MeolaからDEEP PURPLEまで幅広いバンドを愛しました。
1975年、Markは自身のバンドRIOTを結成しました、その時ブロックパーティー(野外パーティーの一種)でMarkの父親がヴォーカリストのGuy Speranzaを見付けたのです。
Markのギタースタイルと彼の作曲への情熱は非常に深く心打たれる語り草となり、生涯のファンとなった人々とリアルな関係を作り上げました。
ファンはMarkと繋がりたいと感じたのです。なぜならRIOTの歌詞は自分達の実生活の話と極めて近かったからです。
彼の作曲スタイルは古い民間伝承から戦場や戦士、個人的な喪失や功績まで、あらゆる話を織り上げることが出来ました。
そしてヘヴィーメタルのアンセム曲は今後数十年間私達とともにありつづけるでしょう。Markは彼の長い音楽人生で一緒に過ごした同業の仲間たちを置いていき、天国の仲間たちの仲間入りをしました。
Guy Speranza、L.A Kouvaris、Kip Leming、Peter Bitelli、Rhett Forrester、Rick Ventura、Jimmy Iommi、Sandy Slavin、Tony Moore、Don Van Stavern、Mike Flyntz、Pete Perez、Bobby Jarzombek、Mike Dimeo、John Macaluso、Bobby Rondinelli、Mike Tirelli、Frank Gilchriest、Damon Di Bariは常に、RIOTの照明監督 / 制作マネージャー / ツアーマネージャー / Markの個人的アシスタントであるバンドの”6番目”のメンバーのようでした。
Markの最後の日々は病院のベッドサイドでDamonとともに過ごし、ファンの気持ち、善意、祈りを共有しました。
Markはニューヨークでキャリアをスタートさせましたが、サンアントニオは彼が愛した特別な場所でした。
しばらく居住しただけでなく、サンアントニオを彼の永住の地とすべく引っ越してこようと計画してました。世界中、アメリカ、日本、ヨーロッパそして中間の全ての地点のファンの皆さんに心からの感謝をいたします。
THE RIOT ARMYはMarkにとって世界のあらゆる事を意味しました…。それが彼を前に進ませ続けたのです。
ファンの忠誠心と愛情が、出来る限り長く音楽を作り続けるよう彼の情熱と欲望を燃え上がらせました。
どうか皆さんの心の中に”偉大なるトール神”(※アメリカのコミックのトール神をキャラクターにしたスーパーヒーロー”マイティー・ソー”の事かもしれない) を持ち続けてください。そして皆さんの中でMarkの思い出を生かし続けてください。輝き続けろ、Markよ輝き続けろ!
6th Member
本日午前0時(日本時間)に更新されたMark オフィシャルサイトのMark の容態についての記事は、おそらくMarkが亡くなる直前に書かれたものだと思われます。
内容は以下のようなことでした。
皆さんから書き込まれたメッセージを毎日約12ページ印刷してMarkのベッドサイドで常に読んでいる。これは本当に助かる。
Markはクローン病を30年以上にわたって患ってきた。その間この恐ろしい病から助かるために治療を受けてきた。
実は知られていないが、Markは大分前から肝臓も痛めていた。
Markはくも膜下出血を起こした時、肝臓の機能障害により多数の重篤な合併症が起きてしまった。
そのため、Markは1月11日にくも膜下出血で倒れて以来昏睡状態が続いている。どうかMark、彼の父上、主治医や看護師に皆さんの気持ちと祈りを送り続けて欲しい。
神様はその手になんでも持っており、兄弟(Mark)は神様のところでは安心であると祈って欲しい。
祈りを書いてくれたら個人的にMarkのベッドサイドに届けるので、リンク先に書いて欲しい。サンアントニオ現地時間:1月25日 午前9時1分 (日本時間:1月26日午前0時1分)
今まで明らかにされなかった肝臓の状態について報告され、それが深刻な合併症を引き起こした原因であると示されています。
そして神様に祈って欲しいと切に願っており、今までの更新記事からすると切迫した雰囲気が伝わってきます。
大変な状況の中、Markの側にずっと居て気持ちも一杯一杯だろうに、ファンのためにギリギリまでMarkの容態の情報を更新を続け、そして追悼文を書き上げてサイトのトップページを更新してくれた管理人氏の献身的な努力に心から感謝したいと思います。
去年も1月に入ってY&TのPhil Kennemoreが亡くなるというニュース記事を書くことになり、ショックを受けたのですが、今年もまたメタル界の偉大なアーティストが1人亡くなってしまいました。
人はいつか必ず死ぬとは言え、才能がありまだまだ現役でプレイできるアーティストが若くして世を去るというのは本当に辛いです。
RIOTの音楽はアメリカのニューヨーク出身ながら、日本人の心の琴線に触れるメロディの美しい曲が多く、日本でも多くのファンに愛されてきました。
Markが日本に影響を受けて”Narita“というアルバムを作ったり、”NARITA“というプロジェクトを組んだことも日本との強い繋がりを感じさせてくれます。
Tony Moore復帰RIOTによる”Thundersteel完全再現ライヴ“を日本ファンのために行ってくれたのも新しい記憶です。
この時のライヴの反応が素晴らしくて、”Thundersteel期RIOT“は本格的に再結成しアルバム「Immortal Soul」を作りあげるところまでいきました。
管理人による追悼文に「Markの音楽的情熱と曲作りへの欲望はファンの忠誠心と愛情のお陰」だとかいてありましたが、まさに日本のファンの熱い応援がMikeに”Thundersteel期RIOT“の再結成と新作作りの原動力を与えたことは間違いありません。
「Immortal Soul」という渾身のアルバムを完成させ、2012年これから!というところで病に倒れステージに立つことなくこの世を旅立ってしまったMarkも無念だったと思います。
日本へも「Immortal Soul」凱旋ツアーが予定されてたはずで、再来日を期待してただけに残念でしかたがありません。
「Immortal Soul」とは”不死の魂“という意味で、このタイトルに込められたMarkの思いを考えると胸が一杯になります。
ですが、人生の半分以上をクローン病という難病と闘い続け、苦しみにもがいてきたMarkのことを思うと、「良く頑張ったね、お疲れ様」と声をかけてあげたいと思います。
天国では先に逝った歴代ヴォーカリストのGuy SperanzaとRhett Forresterと再会してることでしょう。
もう苦しむことのない天国で彼らと好きなだけセッションをして楽しんで暮らして欲しいです。
今日はMarkを偲んでRIOTを聴き続けたいと思います。
Mark、どうか安らかにお眠りください。
素晴らしい曲とライヴをありがとう。
あなたの”不死の魂”は永遠に輝き続けるでしょう。
R.I.P Mark Reale
Thank you for brilliant songs and performances.
Your “Immortal Soul” will shine on forever…