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アメリカと中国の外交当局の高官が会談し、中国側はアメリカが中国を「仮想敵国」とみなしていると非難し、対中政策を変更するよう求めました。

会談は26日、中国の天津で行われ、アメリカ側からは外交当局ナンバー2のシャーマン国務副長官が、中国側からはアメリカ担当の謝鋒外務次官が出席しました。

中国外務省によりますと、謝次官は「両国関係が行き詰まり、深刻な困難に直面している根本的な原因は、アメリカが中国を『仮想敵国』とみなしているからだ」と非難しました。

そのうえで「今の極めて誤った考え方や危険な対中政策を改めるよう求める」と述べ、アメリカに対中政策を変更するよう求めました。

具体的には、中国共産党員らの入国ビザの発給制限や、政府関係者らに科している制裁を解除することなどを求めたということです。

アメリカ側の反応は明らかになっていませんが、中国外務省は、アメリカが気候変動対策やイラン、北朝鮮の核問題などで中国に協力を求めたとしています。

シャーマン副長官はこのあと王毅外相とも会談したとみられ、一連の会談では南シナ海や台湾、新疆ウイグル自治区、それに香港に関する問題のほか、新型コロナウイルスの発生源などをめぐり、厳しいやり取りが交わされたものとみられます。

今回はバイデン政権発足後、外交当局の高官の初めての中国訪問となりましたが、冷え込んだ関係を打開する道筋を示せたかどうかは不透明な情勢です。