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Disc5は「flowering / TK from 凛として時雨」です。

凛として時雨のアルバム「still a Sigure virgin?」に収録されているTr.3「シャンディ」のイントロを聴いたとき、「ああ、こういう音使うんだ、これライブでどうするんだろう、時雨も3ピースの制約を超えていくような編曲やミックスしていくようになるのかな?」(結局ツアー行けなかったのでご存知の方いたら教えて下さい。)

そんな事が頭の片隅に引っかかっていた状態で今年聴いたこのCD。

Tr.1を再生した瞬間に感じたのは、いつもと同じ声なのにいつもと違う空気感がするということでした。

数秒後に聴こえはじめるBOBOさんのドラムはピエール中野さんのヘヴィさに対し軽快な印象。

ギターの歪みがきつめな、時雨を彷彿とさせるような部分に重なった時に一番違いを感じられるのではないでしょうか。

楽曲で使っている楽器もピアノ、ストリングスなどを自由に、やりたいように使っていてこれぞソロの醍醐味だよなあと。TKさんは懐が深いんだなと思いました。

このCDを経て2012/11/14に発売された「凛として時雨 / abnormalize」

これを初めて聴いた時に自分は時雨の方では3ピースでやれることの限界に向き合っていき(音源はギター重ねてたりなどなどありますが)、ソロでは自由奔放に、制約なしに世界観をアウトプットしていこう!というような住み分けをしっかりしていくのかな、そんなことを思った次第です。

バンドでやっている人がソロプロジェクトと銘打って製作した音源に対し、「これいつもと同じじゃん」「バンドでやったらいいじゃん」と思ったりする事が昔からありました。(今の耳で聴きなおしたらまた違うのかもなあ)

けれどもこのCDでは明らかに違うカラーの世界にどっぷり浸かることが出来ました。

とはいえ上にも記したように時雨を彷彿とさせる部分もあるため従来のファンはもちろん、ポストロック好き、浮遊感があるのでSF系アニメ・ゲームの劇中BGMが好きな方にもオススメ出来る気がしています。最後のは完全にただの経験則みたいなものでしかないのですけど、ね。