1 名前:カイザー ◆4ngCqxHfitWB [2010/02/24(水) 17:42:28 ID:zMgVTMR/0]
レディのなきがらを葬ろうと抱きかかえたとき、
その胸元から、一枚の折りたたまれた紙がこぼれ落ちた。
それを拾って開いたカイザー。
「これは・・・!?」
その紙には、アナルデーモンのいる肛門(まかい)への、入り口の場所が記されていた。
レディは、死してなお、カイザーへの想いを貫いたのだ。
「さくら、俺は肛門(まかい)へ行って、決着をつけてくる」
「お兄ちゃん・・・」
「そんな顔をするな。俺はかならず帰ってくる。デーモンを倒し、全ての人々のアナルを守ってみせるさ」
「その闘い、僕も参加させてもらうよ」
そこへ、いつもの調子でプリンスが現れた。
「お前はダメだ。これは、俺の戦いだ」
「チッチッチ・・・」
プリンスは、立てた人差し指を顔の前で小刻みにふった。
「これは僕と、僕の父を利用したデーモンとの、僕自身の戦いでもある。それに先生、先生は僕の父のかたきでもあるんだよ?僕が倒す前に、勝手に死なれても困るしね」
「プリンス・・・」
「さあ、もう言いっこなしだ!早いとこ行こうよ、先生」
プリンスの、明るい中にも覚悟を秘めた、決意の瞳に気付き、
カイザーは、深くうなづいた。
そして二人が、並んで歩みだした時、
「お兄ちゃん」
背中からしたさくらちゃんの声が、カイザーの足を一瞬、止めた。
「帰ってきたら、私の苦手な因数分解、もう一度教えてね。今度のテストは100点とってみせるから!」
「・・・ああ!」
必死に涙を堪えながら、笑顔で言ったさくらちゃんの顔を胸に刻み、
カイザーとプリンスは、敵地へと乗り込んだのであった・・・!