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 アフガニスタンに残る邦人や日本大使館の現地職員らを退避させるため、政府が派遣した航空自衛隊のC130輸送機のうち1機が26日、首都カブールの国際空港に到着した。だが、退避希望者が空港に集まっておらず、輸送機はそのまま拠点とする隣国パキスタンの首都イスラマバードの空港に戻った。

 アフガン全土を掌握したイスラム主義勢力タリバンは自国民の出国を禁じる方針を示し、治安状況も悪化している。政府は今後も退避を目指すが、外務省幹部は「現地職員らがタリバンを恐れて空港に向かっていない可能性がある」と語った。

 政府が想定する最大500人の退避希望者のうち邦人は少数で、大半は大使館などのアフガン人職員とその家族らだという。カブールに到着した自衛隊員や外務省職員は空港外に出られず、輸送機に搭乗したい人は自力で空港に入る必要がある。政府は2機のC130と、主に隊員や物資を運ぶC2輸送機1機を現地に派遣している。