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まつもと・こうしろう 昭和48年1月8日、松本白鸚(はくおう)の長男として東京に生まれる。54年、三代目松本金太郎を名乗って初舞台。56年、七代目市川染五郎を襲名。平成30年、歌舞伎座「勧進帳(かんじんちょう)」の弁慶ほかで十代目松本幸四郎を襲名。日本舞踊松本流の家元でもある。芸術選奨文部科学大臣新人賞、日本芸術院賞など受賞多数。長男は八代目市川染五郎。姉は女優の松本紀保、妹は同じく松たか子。屋号は高麗屋。(写真=鳥越瑞絵撮影)
ふと目を伏せた瞬間の横顔に息をのんだ。はっとするほど美しい。歌舞伎の二枚目を演じるために生まれてきたような容貌。だが、歌舞伎俳優の松本幸四郎は決して、そこに安住してこなかった。江戸の粋な二枚目から上方の人間くさい色男、悲劇の武将から、新作歌舞伎、劇団☆新感線への出演…。日本中が新型コロナウイルス禍に陥った昨年からは「図夢(ずぅむ)歌舞伎」と銘打ったオンライン配信の歌舞伎を創作、ほとばしる才気と情熱で、伝統と革新を双肩に突き進む。二度と取り戻せない 全文
産経新聞 11月27日 11時00分