変幻自在なプレーで果敢に攻める伊藤選手と経験豊富でどんなボールにも対応できる安定感のある水谷選手は抜群のコンビネーションを誇ります。
初めてペアを組んで出場したのはおととし7月の国際大会で、それ以降、世界の舞台で優勝や準優勝など安定した成績を残し、世界ランキング2位で東京オリンピックを迎えました。
今大会はドイツのペアと対戦した準々決勝でフルゲームにもつれ、最終の第7ゲームは6対10とマッチポイントを握られる絶体絶命のピンチに追い込まれましたが、土壇場で経験豊富な水谷選手が冷静なプレーや声かけで伊藤選手を鼓舞し、驚異の粘りで逆転勝ちをおさめました。
続く準決勝では、伊藤選手が男子選手のボールに力負けしない強烈なショットを見せて終盤は台湾ペアを圧倒して決勝に進みました。
決勝の相手の中国の許※キン選手と劉詩※ブン選手のペアとは相手の欠場による不戦勝を除いてこれまでに4回対戦し、1回も勝ったことがありませんでした。
それでも水谷選手は「今までのリベンジを果たしたいし、皆さんに奇跡をお見せしたい」と話し、伊藤選手も「自分たちらしい力を出し切って勝ちに行く」と宣言し、オリンピックという大舞台で有言実行の打倒・中国を果たし、日本卓球界初の金メダルを獲得しました。
(※キンは「日」に「斤」。※ブンは「雨」の下に「文」)