日本貿易振興機構(ジェトロ)は、内閣府「スタートアップ・エコシステム形成推進事業」拠点都市8カ所において、スタートアップ対象のアクセラレーションプログラムをオンラインで実施すると発表した。「スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム」として、グローバル展開を目指すスタートアップを募集している。プログラム期間は2021年10月下旬~2022年3月頃で、デモデイは2022年2~3月予定。参加費は無料で、応募締め切りは9月27日17時。参加スタートアップは、ビジネスモデル構築のためのメンタリングや、海外投資家・ビジネスパートナーとのネットワーキング・マッチングの機会が得られる。
同プログラムは、世界トップレベルのアクセラレーターとジェトロが提携し、日本のスタートアップのグローバル展開を後押しするとともに、日本の地方エコシステムの活性化を目的としている。2020年度の試行を経て2021年度は本格実施へ移行し、参加対象地域・企業数・プログラムコースを拡充した。
今回の取り組みでは、プログラム参加対象企業のエリアを国内全8カ所に拡大。2020年度の対象地域、グローバル拠点都市4カ所にエコシステム推進拠点都市4カ所を加え、合計100社程度のスタートアップを募り、スタートアップ・エコシステムの底上げ・活性化に取り組む。
またプログラムコースとしては、「Global Scaleステージ」(5コース)と「「Global Preparationステージ」(1コース)の2ステージを用意した。
スタートアップ・エコシステム拠点都市「グローバル拠点都市」
- スタートアップ・エコシステム 東京コンソーシアム:東京都、川崎市、横浜市、和光市、つくば市、茨城県など
- Central Japan Startup Ecosystem Consortium:愛知県、名古屋市、浜松市など
- 大阪・京都・ひょうご神戸コンソーシアム:大阪市、京都市、神戸市など
- 福岡スタートアップ・コンソーシアム:福岡市など
スタートアップ・エコシステム拠点都市「推進拠点都市」
- 札幌・北海道スタートアップ・エコシステム推進協議会:札幌市など
- 仙台スタートアップ・エコシステム推進協議会:仙台市など
- 広島地域イノベーション戦略推進会議:広島県など
- 北九州市SDGsスタートアップエコシステムコンソーシアム:北九州市など
応募要件(すべて満たす必要がある)
- スタートアップ・エコシステム拠点都市(8拠点都市)のスタートアップ企業
- 海外での事業展開や資金調達を検討している
- 商談可能な英語力を有する(取締役、海外展開責任者)
- 海外展開について意思決定権を有する方(取締役、海外展開責任者)が参加可能
- 「利用条件」に同意し、同コースに関わるすべてのプログラムに参加できること
- プログラム後のアンケートなどへの協力
「スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム」概要
- 期間(予定):プログラムは2021年10月下旬~2022年3月頃、デモデイは2022年2~3月予定
- 形式:オンライン(状況次第でオフラインも検討)
- 募集期間:2021年8月26日~9月27日17時
- 参加費:無料
- プログラム詳細・申込:「スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム」
- プログラム目的(Global Scaleステージ):販路開拓、事業提携、資金調達
- プログラム目的(Global Preparationステージ):グローバル展開の基礎知識の習得、海外市場展開意欲向上
- プログラム内容:講義セッション(マインドセット/コミュニケーション/戦略立案/人材獲得、資金調達・ファイナンス/マーケティングなどに関する座学セッション・ワークショップ)、1on1メンタリング、ネットワーキング、投資家・海外企業に向けたデモデイ
- 参加対象企業:スタートアップ・エコシステム拠点都市のスタートアップ企業
Global Scaleステージ(5コース)
グローバル展開を加速する企業を対象とするGlobal Scaleステージでは、分野に特化した専門コースを複数新設。B2B・SaaSやバイオ・ヘルスケア分野をはじめ、グローバルトレンドである気候変動・サステイナビリティ分野、大学発・ディープテック分野に特化したコースを設けた。
プログラムの目的
- グローバル展開の市場参入戦略の策定
- 市場インサイトの獲得・ネットワーキングの構築
- 販路開拓、事業提携、資金調達を目的としたプログラム
プログラム概要
- 販路開拓、事業提携、資金調達を目的としたプログラム
- メンタリング・イントロダクションを中心としたプログラム構成。座学ではなく、より実践的なプログラム
- プログラム全体構成は委託先の意向も聞いた上でコースごとに調整(2~3部構成を想定)
- プログラムは英語にて実施。必要に応じて参加者が通訳者を手配
Global Preparationステージ(1コース)
グローバル展開に向けた準備に取り組む「Global Preparationステージでは、より手厚く、より多様なニーズに応えるべく、日米を熟知するアクセラレーター2社によるプログラムを展開、きめ細かなサポート体制を敷いている。
プログラムの目的
- グローバル展開の基礎知識の獲得
- バリュープロポジションの精錬
- マーケット・インサイトの獲得、ネットワーク構築
プログラム概要
- グローバル展開の基礎知識の習得、海外市場展開意欲向上を目的としたプログラム
- 講義とメンタリングを中心とした、基本的に週2日(3時間/日)程度のライトなプログラム構成
- Acceleration Phaseで選抜された企業(約10社)については販路拡大、資金調達などを目的としたエクステンション・プログラムへの参加
- セミナー・ワークショップはすべて日本語での受講が可能