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2021年12月に実業家の前澤友作さんが宇宙へ行くとのことで、メディアでも宇宙旅行に注目が集まっている今日このごろ。なんとなく宇宙のことをわかっているような気になっているかも知れませんが、実は「人類は宇宙のたった5%しか知らない」とも言われているのだとか! まだ見ぬ95%の宇宙のどこかには、映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」や「スターウォーズ」のようなことが起こっているかも知れませんよね。うん、夢が広がる!

 

今回は書店の子どもコーナーにあった本なのですが、立ち読みしていたら止まらなくなりついつい買ってしまった『読むだけで人生観が変わる 「やべー」宇宙の話』(気になる宇宙・著/榎戸輝揚・監修/KADOKAWA・刊)をご紹介します。

生身で宇宙空間に出るとどうなる?

『読むだけで人生観が変わる 「やべー」宇宙の話』は2019年に発売された小学生向けの本。漢字にはふりがながされていて、イラストも多く掲載されているので、かる〜く立ち読みしたときには、子ども向けでしょ? と侮っていましたが、読んでいるうちにハマってしまい、気がつくと本を抱えてレジに向かった私(笑)。この本をきっかけに宇宙へハマってしまいました。

 

よく映画などで、宇宙空間に生身に放り出されると凍ったりするような表現がされますが、実際にはどんな風になるかご存知ですか?

宇宙空間に出ると、私たちの身体から全ての空気が流出し始めます。身体中の穴という穴を塞いでも意味がありません。そして真空にさらされて10〜15秒で気絶します。これは肺の血液が脳に流れ出すからで、吸う空気がないため脳が空気を求めて苦しみ始めるのです。おそらくこの間に、真空に直接さらされている唾液や涙などが沸騰をはじめていることでしょう。

(『読むだけで人生観が変わる 「やべー」宇宙の話』より引用)

 

恐ろしい……。空気がある世界で生きていてよかった(笑)。「宇宙ってどんな匂いがするのかな〜」なんて、ヘルメットを取ったら最期……死んでしまいます。宇宙旅行はとても華やかで素敵に思えますが、こうやって宇宙のことを知ると結構危険と隣り合わせですよね。しっかり訓練した人しか行けない場所というのも納得です。

 

そろそろ「地磁気逆転」が起こっちゃう!?

地球は大きな磁石で、S極(南)とN極(北)がある……というのは、理科の授業で習いましたよね。教科書に載るほど当たり前のことですが、そんな常識も地球の歴史を振り返ると、S極とN極が何度もひっくり返っていたということがあったのだとか! しかも、過去360万年の間に少なくとも11回も発生していたというから驚きです。もしかすると、私たちが生きている間にもこの「地磁気逆転」が発生してしまうかもしれませんよっ。

 

平均すると、数十万年の周期で逆転が起こっているのですが、最後に「地磁気逆転」が発生したのは、今から約80万年前です。また2013年頃からESA(欧州宇宙機関)が約6ヶ月間にわたり、地磁気の観測を行ったところ、10年間で5%というペースで弱まっていることがわかりました。

(『読むだけで人生観が変わる 「やべー」宇宙の話』より引用)

 

もし現代でこの「地磁気逆転」が発生した場合、地球を守る磁場が弱まるため、人間を含めた地球上に住む生物たちは壊滅的な被害を受けてしまうのだとか。電気やネットワークなども使えなくなるのはもちろん、気候変動や地殻変動などさまざまな影響が起こるでしょうね。怖いけれど、ちょっと体験してみたい気持ちも……。

 

ちなみにこの「地磁気逆転」について詳しく知りたい方は、千葉県市原市にあるチバニアンを調べてみるのがおすすめです。この80万年前に起こった地磁気逆転の記録が地層から読み取れるということで千葉県市原市の地層が認められました。次の地磁気逆転がいつ起こるかは誰にもわかりませんが、何かヒントが見つかるかも知れませんよね。

 

今も宇宙空間を旅し続けている無人探査機ボイジャー

1977年に2機が打ち上げられ、40年近く宇宙を飛び続けている無人探査機のボイジャー。これまでに太陽系惑星の写真撮影の成功、さらには新しい衛星を発見するなんて偉業も達成しています。燃料がある限り、どんどん進んで欲しい! と思っちゃいますよね。そんなボイジャーですが、あるものを積んでいることをご存知でしょうか?

 

ボイジャー探査機は、「ゴールデンレコード」と呼ばれる地球外生命体へ向けたメッセージを積んでいるのです。レコードには、波や風の音、動物の鳴き声などの地球上のさまざまな音や55の言語による挨拶も収録されています。

(『読むだけで人生観が変わる 「やべー」宇宙の話』より引用)

 

なかなかロマンがありますよね〜。ちなみにこのゴールデンレコードには、日本の尺八の音色なんかも収録されているようです。宇宙人が尺八の音色を聞いて何を思うのか気になるところです。ボイジャーの最新情報を調べてみると、宇宙空間で謎の低音を収録したなんてこともあったようなので、どの銀河まで旅を続けてくれるのか、とても楽しみですよね。

 

『読むだけで人生観が変わる 「やべー」宇宙の話』には、他にもブラックホールだけじゃなくホワイトホールがあるかも? なんて話や、宇宙に行った犬の話など宇宙に関するお話が満載。宇宙の入門書としてもおすすめです!

 

 

【書籍紹介】

読むだけで人生観が変わる 「やべー」宇宙の話

著者:気になる宇宙(著)、榎戸輝揚(監)
刊行:KADOKAWA

2019年7月25日には、東京などあとかたもなくすべて吹き飛んでしまうような威力をもつ、小惑星が地球のすぐ近くを通過していたことが分かり、話題となりました。しかもその小惑星の正確な軌道がわかったのは、地球をかすめる、わずか数時間前! 人間ができることといえば、自分の住んでいるところに落ちてこないことを必死に祈るだけ、いつ地球上の大都市が吹き飛んでしまうかわからない状況にわたしたちは暮らしているのです。本書では、そうした思わず「やべー」と口走ってしまうような、ちょっとこわくて面白い宇宙の話を集めました。本書を読めば、とんでもない宇宙の中の地球で生きる、私たちのちっぽけさと奇跡を感じずにはいられないはず!

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