中国と、ASEAN加盟国の首脳会議が26日オンライン形式で行われ、中国からは李克強首相が出席しました。
国営の新華社通信によりますと会談で李首相は、「中国とASEANの関係は、健全かつ安定的に発展しており新型コロナに直面しても互いに支え合い、双方の関係はさらに強固になった」と述べ、ASEANとの協力関係を強調しました。
そのうえで、新型コロナ対策でワクチンなどをさらに提供する用意があると伝えたということです。
また、東アジアを中心に15か国が参加するRCEP=地域的な包括的経済連携の早期発効をめざす方針を確認し、TPP=環太平洋パートナーシップ協定への中国の加入を支持してほしいと呼びかけました。
このほか、南シナ海の問題をめぐって「南シナ海の平和は中国とASEAN各国との共通の利益だ」として、紛争を防ぐためのルール「行動規範」の早期策定に取り組む姿勢をあらためて示しました。
中国としては、ことし8月のASEANとの外相会議で「行動規範」の序文について基本的に一致したとしていることも踏まえ、当事国どうしで問題解決に取り組む姿勢を示すことで、アメリカなどの関与を排除する狙いがあるとみられます。