市場調査会社の富士経済は2021年12月24日、テレワークやDXの広がりなどによって市場規模の拡大が予想されるメカトロニクスパーツの市場調査結果を発表した。それによると、2021年の市場規模は前年比14.0%増の2兆2545億円。2024年には3兆円にまで迫る勢いで拡大すると予想している。
FA/PA設備の構成部品であるメカトロニクスパーツは、テレワークやDXの普及のほか、5G通信の開始、EC利用の増加などによって需要が高まっている。同社はコントローラー領域7品目、ドライブ領域8品目、センサー領域9品目、受配電・接続機器領域10品目、PA機器領域4品目について、日本市場と日系メーカーの海外実績をもとに市場実態を調査、分析した。
調査結果によると2021年の市場は、半導体や電子デバイス、樹脂、金属類などの部材の供給不足が生じたことによって、納期の長期化や製品価格の上昇などの傾向が見られた。しかし、新型コロナワクチンの普及で経済活動が再開するなか、テレワークの拡大、5G通信サービスの開始などもあってICT端末や通信機器などの需要が増加。半導体、液晶製造装置などエレクトロニクス向け製品が好調だった。
今後もエレクトロニクス向けの好況が続く見通しで、自動車や産業機械、ビル、インフラ関連などの設備投資も再開されることから、さらなる市場拡大が予想される。特に、生産設備の稼働に欠かせないドライブ領域の製品や、工場のデジタル化などに必要なコントローラー領域の製品に対する投資が増加することが予想され、2024年の市場規模は2020年に比べて43.4%増の2兆8363億円になると見込まれる。
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