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競泳瀬戸大也が27日、東京五輪200メートルバタフライ準決勝で惨敗し、決勝進出を逃した。

プールから引き上げる瀬戸の足取りが重い。相次ぐ自身への批判の声を「むかつくけどパワーにしたい」と言った前夜の威勢のよさが、泳ぎに現れない。400メートル個人メドレーに続いて決勝進出を逃し、「悔しいを通り越してよく分からない」と首をかしげた。

積極的に飛び出したはいいものの、ターンのたびに順位を落とした。身の不始末が原因で、昨秋の国際リーグ(ISL)に参加できなかった。海外勢と手合わせする機会もないまま五輪を迎え、「レース数が少ない中で(勝負勘が)鈍っているのはあるにはある」と認める。

「五輪で金」の夢をかなえる場所は、200メートル個人メドレーを残すのみとなった。「自己ベストを出せば金もあり得なくはない。ライバル(を意識する)というより自分自身の泳ぎ方を整理したい」。戦略に頭を回す余裕もない状態で、自身の泳ぎを立て直せるかが鍵になる。(川峯千尋)