いわゆる「核のごみ」の最終処分場の選定をめぐり、調査が行われている北海道寿都町の町長選挙で調査の継続を訴えて26日6回目の当選を果たした片岡春雄町長は、今の文献調査の次の概要調査の前に行う住民投票について、住民の理解や議論などが進んだうえで行いたいという考えを示しました。
当選を果たした片岡町長は27日午前、NHKのインタビューに応じました。
今回の選挙で、いわゆる「核のごみ」の最終処分場の選定をめぐり、文献調査の継続を訴えた片岡町長は、調査への反対、撤回を掲げた新人と接戦となりました。
片岡町長は「核のごみに対する一石を投じたことが住民の皆さんにすごく重く受け止められ、『一歩止まって冷静に住民に対応しなさい』ということなのだと思う」と述べました。
そのうえで「賛成、反対は抜きにしてもう一回、住民説明会を開催させていただきたい。まず説明を聞き、心配事を書いていただき、広報誌で伝えるなどして議論に入っていきたい」と述べました。
また、今の文献調査の次の概要調査の前に行う住民投票の時期について「理解が進まないと遅くなることは出てくる」と述べたうえで、文献調査が終わったあと数か月から1年後の実施もありうるかという質問に対し「ありうると思う」と述べ、住民の理解や議論などが進んだうえで行いたいという考えを示しました。
片岡町長は、今後、全国の多くの自治体で文献調査が行われることに期待を寄せたうえで「国や国会議員、知事などにもきちんと議論をしてもらいたい」と述べ、幅広い議論を呼びかけました。