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庭先にたたずむ犬小屋はもう戻ることのない主を知っているのか、ものがなしげな寂寥(せきりょう)感を漂わせる。今春の単身赴任終了を待たずして、13歳の愛犬は旅立った。子供のいないわが家は夫婦2人暮らし。子犬でわが家に来てくれたラブラドルレトリバーはわが子同然だった。しかし、犬の一生はあまりに短い。迫りくる終焉(しゅうえん)を意識し始めたのはいつ頃だろうか。不可避な自然の摂理は、至極必然であり、容赦なく残酷でもある。早朝、虫の息との知らせを受けた数時間後に 全文
産経新聞 12月28日 05時00分