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【A】アクセスポイントを識別するためのIDです

 SSID(Service Set Identifier)は、アクセスポイントを識別するための名前です。Wi-Fiを使って通信を行うときに、どのアクセスポイントを利用するかを指定するために利用します。

 例えば、自分が使っているPCやスマートフォンが複数のアクセスポイントと無線で通信可能な状況だったとします。この複数のアクセスポイントのうち、どれと通信するのかを特定するために利用するのがSSIDです。

 SSIDはアクセスポイントの設定画面で変更することが可能であり、ユーザーが自由に指定できます。

NECプラットフォームズの「Aterm WX6000HP」の設定画面。「アクセスポイント設定」で、SSIDを設定することができる

 最近のアクセスポイントでは、出荷時にあらかじめSSIDとパスワードが設定されていて、その内容を記したカードが本体にセットされていたり、シールが本体に貼り付けられているケースがあります。

 Wi-Fiを利用するときに、そのカードやシールに記載されたSSIDをPCやスマートフォン側で指定し、パスワードを入力すればWi-Fiでインターネットに接続できるようになります。

 このSSIDは、5GHz帯と2.4GHz帯で異なるものを設定することが一般的ですが、最適な周波数帯を自動で選択するバンドステアリング機能に対応した製品であれば、1つのSSIDで5GHz帯と2.4GHz帯のどちらかに自動で接続します。

SSIDはセキュリティのための仕組みではない

 このSSIDで意識しておきたいのは、セキュリティのための仕組みではないということです。

 確かにSSIDが分からなければ、アクセスポイントに接続することができません。ただ、PCやスマートフォンを使えば、周辺にあるアクセスポイントのSSIDが一覧で表示されます。

 アクセスポイントによっては、PCやスマートフォンにSSIDが表示されないようにする「ステルスSSID」などと呼ばれる機能がありますが、電波を傍受することなどによってSSIDを調べることは簡単にできてしまいます。

 あくまでSSIDはアクセスポイントを認識するためだけのものと考え、第三者による不正なアクセスポイントの利用防止、あるいは通信内容の保護には、WPA(Wi-Fi Protected Access)と呼ばれるセキュリティ機能を利用しましょう。

連載『“Wi-Fiの困った”を解決できる便利ワザ』について

スマホをWi-Fiに接続する方法は? Wi-Fiがつながらない原因と解消法は? Wi-Fiルーターの選び方は? この連載では、これからWi-Fiを導入する人や、Wi-Fiを導入しているがトラブルを抱えている人に向けて「Wi-Fiの基本」や「トラブル解消のテクニック」をQ&A形式で解説していきます。

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