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 政府は28日、北朝鮮が午前6時38分頃、弾道ミサイルとみられるもの1発を日本海に発射したと発表した。日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下した可能性が高いという。

 ミサイル発射を受け、菅首相は28日、情報収集・分析や国民に対する迅速・的確な情報提供などを指示した。首相官邸で記者団に「これまで以上に警戒監視を強め、発射の状況について分析中だ」と語った。

 防衛省幹部によると、発射されたのは短距離弾道ミサイルとみられ、低い高度を飛んだという。日本の船舶や航空機などへの被害報告はない。政府は飛行距離や落下地点などの分析を急いでいる。

 茂木外相は28日の記者会見で「これまでの度重なる(ミサイル)発射を含め、日本と地域の平和と安全を脅かすもので、深刻な脅威だ」と語った。

 韓国軍によると、
飛翔ひしょう
体は北朝鮮北部の
慈江道チャガンド

舞坪里ムピョンリ
から発射された。舞坪里は中国との国境から約40キロ・メートルの地点にある。

 北朝鮮は今月に入り、巡航ミサイルや弾道ミサイルを立て続けに発射している。15日に日本海に発射した2発の短距離弾道ミサイルは日本のEEZ内に落下した。北朝鮮は28日、最高人民会議(国会)が開催予定となっており、今回の発射は国威発揚の思惑もあるとみられる。