湯浅政明監督の新作劇場アニメーション映画『犬王』がこの度、第78回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門に選出。併せてメインキャスト・音楽・新公開時期が発表された。
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『犬王』は、室町の知られざるポップスター【犬王】から生まれた物語を、変幻自在のイマジネーションで描くミュージカル・アニメーション。湯浅政明(監督)×松本大洋(キャラクター原案)×野木亜紀子(脚本)が、「平家物語 犬王の巻」(古川日出男 著)を原作に、室町時代に人々を熱狂させた実在の能楽師・犬王と、そのバディである琵琶法師・友魚の友情を描いていく。
世界三大映画祭のひとつであるヴェネチア国際映画祭同部門に、日本の長編2Dアニメーションが同部門に選出されるのは初めて。他部門を含めても2013年の『風立ちぬ』(第70回ヴェネチア国際映画祭メインコンペティション部門選出)以来8年ぶり、フル3DCGアニメーションをあわせると2016年の『GANTZ:O』(第73回ヴェネチア国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門選出)以来5年ぶりの日本の長編アニメーション選出となる。選出の知らせを受けた湯浅監督は「室町時代にロックな演奏で歌唱で舞で、自分の生き方を貫き、宿命的な奈落から駆け上がって行った2人。映画は見てるだけで胸が熱く、あがるものになるはずです。」と熱い想いを語りました。
併せてメインキャスト2名も発表。犬王役を「女王蜂」のボーカル・アヴちゃんが、そのバディ・友魚役を俳優の森山未來が演じる。公私ともに仲が良く、その多才さでジャンルを問わず活躍、強烈な個性を放ち続ける二人が本作で映画『モテキ』以来10年ぶりの共演を果たすことに。
本作の重要なパートとなる音楽を担当するのは、「あまちゃん」「いだてん〜東京オリムピック噺〜」『花束みたいな恋をした 』の大友良英。映画音楽だけでなく、ミュージシャンとしてのライブ活動、音楽ワークショップや一般参加型のプロジェクトの立ち上げなど幅広く展開する才能の新たな到達点はいかなるものか。
この度初公開となった特報を観れば、その唯一無二の世界観を知ることができるはず。当初2021年公開予定だったが、この度、新公開時期として2022年初夏の上映が決定。期待は高まる一方だ。
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■犬王(いぬおう)役/アヴちゃん(女王蜂)コメント
普段女王として生きているわたしが、今回「王」として生きる機会を頂きました。
「犬王」。
まっすぐに、運命の映画だと言い切ることが出来ます。
ああ!来年をおたのしみに!
■友魚(ともな)役/森山未來 コメント
現存する能楽が確立される前なのだから自由な発想で演じられていい、という考えのもとに湯浅監督が生み出したぶっ飛び能楽アニメーション「犬王」。琵琶法師、友魚として、これまたぶっ飛んだアヴちゃん演じる、艶やかな犬王に寄り添う。必然、ジェットコースターのような現場でした。世界最古のミュージカルと言われる「能楽」の豊かな可能性を感じられる映画になっているのではないでしょうか。
■音楽/大友良英 コメント
正直に書きます。湯浅監督の具体的なのか抽象的なのかさっぱりわからない無茶苦茶な注文と、素人目には何が描かれているか皆目検討がつかないスケッチ段階の動画に翻弄されまくった3年間でした。でもただ翻弄され続けただけならとっくにやめてます。絵が立ち現れ歌や音ともに動き出した時の興奮と感動をいったい何度味わったことか。気づくと自分も「犬王」の世界にすっかり没入していました。とんでもない作品です。大傑作です!
■監督/湯浅政明 コメント
2人の物語が多くの人に知られると嬉しい。
室町時代にロックな演奏で歌唱で舞で、自分の生き方を貫き、宿命的な奈落から駆け上がって行った2人。映画は見てるだけで胸が熱く、あがるものになるはずです。オーパーツは至る所にあったはず。我々は多くの物語を知らなすぎる。彼らが認められ、称賛されることは、どの時代をも真直に生きる者達が報われる事だ。
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