「いろいろな国に行かせてもらった。ひるむことなく戦えたのはそのおかげ」。鳥取県出身アスリートとして初の五輪金メダルを獲得した女子ボクシングの入江聖奈(せな)=日体大3年=を小学生時代から指導してきた伊田武志さん=シュガーナックルボクシングジム会長=は、鳥取県の支援にこう感謝した。これまで人口の多い都道府県に比べ、スポーツ予算は多くなかったが、「東京2020」にあわせ独自支援を実施。史上最多の県出身7人が五輪に、1人がパラリンピックに出場した。これまでの五輪では3人出場が最多だっただけに、支援が「大きな結果につながった」と総括した県は、3年後のパリ大会へ向けて有力選手への継続支援を決めた。