スタイリッシュで独特なデザインを採用しコスパも高い反面、左右同時伝送やワイヤレス充電には非対応だった「EarFun Air Pro」。
しかし、後継モデルの「EarFun Air Pro 2」でANC(ノイズキャンセリング)の強化と合わせて少ない弱点も完全克服!!
ということで、今回は「EarFun Air Pro」から着実な進化を遂げた「EarFun Air Pro 2」のANC性能や使い勝手などレビューしていきます。
実際に使ってレビューしたモデルの中から抽出しています。
サンプル提供:EarFun
「EarFun Air Pro 2」の概要
「EarFun Air Pro 2」は、デザインやコスパで評価の高い「EarFun Air Pro」を着実にブラッシュアップした完全ワイヤレスイヤホンです。
前モデルでは非対応だった、
- 左右同時伝送
- ワイヤレス充電
に対応し、ANCや急速充電の性能もアップしているため使い勝手が大きく向上。
また、デザインも「EarFun Air」に近いデザインに変更が加えられ、サイズも小さくなったことから装着感も良くなっています。
- MCSync:左右同時伝送対応
- QIワイヤレス充電対応
- ANC(ノイズキャンセリング)性能向上
- 10分で2時間充電可能な急速充電対応
「EarFun Air Pro 2」のスペック
商品名 | Anker「Liberty Air 2 Pro」 |
連続再生時間 | 最大7時間/6時間(ANCモード) |
ケース込再生時間 | 最大34時間 |
急速充電 | 10分の充電で2時間再生 |
Bluetooth | Bluetooth5.2 |
コーデック | AAC/SBC |
ドライバ | 10mm/ダイナミックドライバー |
タイプ | カナル型 |
左右同時伝送 | 対応(MCSync) |
ノイズキャンセリング | 対応(40dB) |
外音取り込み | 対応 |
通話ノイズキャンセリング | 対応/6マイク |
マルチペアリング | 対応 |
マルチポイント接続 | 非対応 |
インターフェイス | USB/TypeC |
防水性能 | IPX5 |
操作 | タッチセンサー |
連携アプリ/イコライザ | 非対応 |
ワイヤレス充電 | 対応 |
チップセット | Airoha®AB1562A |
バッテリー容量 | イヤホン45mAh×2/ケース500mAh |
重量 | 53g(充電ケース込み) |
カラー | ブラック |
その他機能 | 片耳モード/装着検出機能 |
販売先 | Amazon |
スペック的には前モデルの「EarFun Air Pro」から劣るのは、連続再生時間のみ。
10,000円未満の完全ワイヤレスイヤホンに欲しいスペックや機能は全て盛り込まれています。
特に左右同時伝送の対応していると安定度が増すのでGood!
「EarFun Air Pro 2」のデザインチェック
まずは、ソリッドでスタイリッシュな印象から丸みを帯びた形状に変わった「EarFun Air Pro 2」のデザインから見ていきましょう!
フタミ式に変更された「外箱」
前モデルのマグネット式から変更されフタミ式を採用した化粧箱は、厚みも質感もハイクオリティー。
箱を開けると専用の内箱に充電ケースが収納されています。
前モデルではスポンジだったので質感が向上!
シンプルな「同梱物」
「EarFun Air Pro 2」の同梱物は通り。
- イヤホン本体×1
- 充電ケース×1
- イヤーピース×6
- USB/TypeA-TypeC充電ケーブル×1
- 多言語説明書×1
- サポートカード×1
イヤーピースが6種類と多めに同梱されているので、殆どの人が安心して利用できます。
丸みが馴染みやすい「本体」
「EarFun Air Pro 2」は、「EarFun Air Pro」のソリッド印象から、丸みのある馴染みやすいデザイン大きく変更。
「EarFun Air」を踏襲したデザインで、独創的な感じではなくなったので万人向けになった印象です。
また、ステム部分はやや長く、質感がテカテカ系統なので若干指紋が目立ちます。
イヤホンの耳側の部分は耳の形状に合うように丸みが有り、「EarFun Air」より装着感が最適化されています。
6種類用意された「イヤーピース」
「EarFun Air Pro 2」の同梱されるイヤーピースは本体付属を含めて6種類。
柔らかさや深さが標準的なうえ、種類も多いので耳の形状に関係なく満足度は高いでしょう。
横置きで丸めの「充電ケース」
「EarFun Air Pro」と同様、横置入れを採用した「EarFun Air Pro 2」。
とはいえ、デザインは縦置きの「EarFun Air」を横型にした感じで、本体の一体感は文句なし!
横置きでイヤホンを収納は、指のスペースもしっかり確保され取り出しやすさが確保されています。
QIワイヤレス充電対応「インターフェース」
「EarFun Air Pro 2」は、USB/TypeCの充電だけでなくQIワイヤレス充電にも対応。
スマホと違い完全ワイヤレスイヤホンの充電ケースは、イヤホン収納時ぐらいしか使わないため、ワイヤレス充電との相性は抜群!
視認性が高い「LEDランプ」
イヤホン本体のLEDは青、充電ケースのインジケーターは緑/オレンジ/赤に点滅しどちらも輝度があるため、視認性は高いです。
また、充電ケースのバッテリ残量のインジケーターは、
- 緑=30%以上
- オレンジ=30%未満
- 赤=10%未満
- 赤点滅=5%未満
となっているため、充電切れを避けるためにお覚えておきましょう。
標準的な「重量」
「EarFun Air Pro 2」の重量は実測値で、
- イヤホン本体:11g
- 充電ケース:42g
- 合計:53g
と連続再生時間などを考慮に入れても標準的。
また、充電ケースのバッテリー容量は500mAhと「EarFun Air Pro」と同じで、連続再生時間は34時間と長くなっているため、消費電力は下がっています。
「EarFun Air Pro 2」の設定と使い方
続いて、「EarFun Air Pro 2」のペアリング方法とタッチセンサー利用したモードの切替や音楽操作のタッチコマンドの操作方法を解説していきます。
ペアリング方法
「EarFun Air Pro 2」は、充電ケースを開けたらペアリングモードに移行します。
ペアリングモードに入ると右側のイヤホンが青色に点滅するので、確認できたらスマホ側で設定していきましょう。
また、ペアリングモードに入らない場合は、充電状態を確認し、イヤホンを充電ケースに入れたら充電ケース内側にあるリセットボタンを8秒ほど長押ししリセットしてから試すと利用できる可能性があります。
Bluetoothのペアリングや接続できない時の解決方法を徹底解説!!
Androidのペアリング手順
Androidの接続手順は以下の通りです。
- 充電ケースを開く
- [設定]を開く
- [Bluetooth]を選択
- [新しいデバイスとペア設定]を選択
- [「EarFun Air Pro 2」]を選択
- [ペア設定をする]を選択
iPhoneのペリング手順
iPhoneを含むiOSデバイスのペアリング手順は以下のとおりです。
- 充電ケースを開く
- 本体[設定]
- [Bluetooth]をON
- [その他のデバイス]を選択
- [「EarFun Air Pro 2」]を選択
- [ペア設定をする]を選択
操作方法
「EarFun Air Pro 2」は、イヤホン本体のステム上の丸い部分がタッチセンサーになっています。
センサー部分がわかりやすく、反応も素直なのですぐに快適に利用可能です。
ノイズキャンセリングと外音取込の操作一覧
ノーマル/ANC/外音取込の切り替え | 左イヤホンを2秒間ロングタッチ |
ANCや外音取込、ノーマルモードへの切り替えは、左イヤホンを2秒間長押し。
「ANC」→「外音取込」→「ノーマル」の順で切り替わり、モードが切り替わると音声ガイダンスで案内されるのでわかりやすいです。
音楽再生関連の操作一覧
音楽を再生 / 一時停止 | 左右どちらかを2回タッチ |
次の曲へ | 右イヤホンを3回タッチ |
前の曲へ | 左イヤホンを3回タッチ |
音量を上げる | 右イヤホンを1回タッチ |
音量を下げる | 左イヤホンを1回タッチ |
音楽関連のタッチコマンドは全て網羅!
「EarFun Air Pro」では、曲戻りや音量のコマンドなかったので地味に便利になりました。
通話や電源関連の操作一覧
電話に出る/切る | 左右どちらかを2回タッチ |
着信を拒否する | 左右どちらか2秒ロングタッチ |
音声アシスタント | 右側を2回タッチ |
通話関連のコマンドは、着信拒否以外が2回タッチに統一されているため、覚えやすく実際に使うときに迷わずに済みます。
「EarFun Air Pro 2」の音質
「EarFun Air Pro 2」は、やや低音域が強調されたバランスの癖がないフラットに近い音質。
解像感やクリア感も感じられ、どのジャンルの音楽でも快適に視聴可能です。
また、基本的には前モデルの「EarFun Air Pro」や「EarFun Air」と近い音作りではあるものの、全体のバランスが整えられたことでなめらかになり、音場や表現力があがっています。
特に「EarFun Air Pro」が小音量時に音の艶がなくなる傾向にあった部分が明確に改善されているため、小~大音量まで完成度が大幅に向上。
- やや低音重視ならがバランスの取れた音質
- 前モデルと比べて中高音域が最適化
- どのジャンルでも快適な視聴が可能
「ノイズキャンセリング」
「EarFun Air Pro 2」は、フィードフォワードとフィードバックのハイブリッド方式のANC(ノイズキャンキャンセリング)に対応し、最大40dbの低減が可能です。
室内のエアコンの体感では小~中の風量であれば完全にカットされ、風量マックス状態ではやや風の音が聴こえるレベルなので、10,000円未満のモデルではトップクラスといえるでしょう。
絶対的な性能ではトップクラスのノイズキャンセリングではないものの、ANCモード時のホワイトノイズは少なく実用上では十分な性能です。
- エアコンの中風量ぐらいまではほぼ完全にカット
- 大風量ではやや音が残る
- ホワイトノイズは少ない
ANCの仕組みについては[「ノイズキャンセリング」とは?外音を打ち消す仕組みを徹底解説!!]を御覧くださいませ!
「外音取り込み」
「EarFun Air Pro 2」の外音取り込みは、周囲の音を大音量で拾ってくれるうえ、声などの再現性の高いので実用性は高いです。
一方マイクの感度を上げているためか、外音取込モード時の「サー」って感じのホワイトノイズの音量も大きいので、長時間外音取り込みモードを利用するのは現実的ではありません。
- マイク感度が高くしっかり声などの周囲の音を拾ってくれる
- 中低音域をよく拾うため疲れにくい
- ホワイトノイズの音が大きい
「EarFun Air Pro 2」の使用感
それでは「EarFun Air Pro 2」を使った使用感をまとめていきます。
結論からいうと、「EarFun Air Pro」から音質やANCなどの基本性能が向上し、使い勝手にも影響するタッチコマンドやQi対応のワイヤレス充電、左右同時伝送に対応したことで、10,000円未満の完全ワイヤレスイヤホンとしては完成形の一つと言えるレベルで仕上がっています。
また、これだけブラッシュアップされていながら価格は据え置きで、殆ど欠点がないため、殆ど人にとって満足度の高いモデルと言えるでしょう。
軽く密着感の高い「装着感」
「EarFun Air Pro 2」は、標準的なイヤーピースと形状で耳にフィットしながら圧迫感をほとんど感じない快適なつけ心地。
純粋なフィット感や遮音性だけでいうと、「EarFun Free 2」には若干劣りますが、疲れにくさでは「EarFun Air Pro 2」の方が上回ります。
外でも快適な「通話音質」
EarFunの完全ワイヤレスイヤホンは、歴代のどのモデルも通話音質は良好ですが、「EarFun Air Pro 2」は今まででトップの性能。
屋内はもちろん、屋外でも中音域を中心に声を拾い解像感も高いため、聞き取りやすく仕事でも安心して使えます。
また、ノイズキャンセリングの上手く作用するので屋外の騒音と声があまり混ざることもありません。
「連続再生時間と充電ケース」
連続再生時間はノーマルモード7時間、ANCモード6時間と前モデルから1~2時間短くなっていますが、ANC対応の完全ワイヤレスイヤホンとしては標準的なレベルです。
また、音量約30%/ANCモード時に音楽を垂れ流した場合、7時間を超えても再生してたため、スペック通りの連続再生時間が期待できます。
充電ケースは、34時間再生に対応しているので1日6時間使っても、5日ほどは充電無しでOK!
しかも、急速充電は10分で2時間分充電できるため、実用性も高めです。
動画ではほとんど分からない「音ズレ」
YouTubeやAmazonプライム・ビデオなどの動画視聴は音声とのズレを感じることはほぼありません。
電車などの通信環境が良くない場所でも、意識しないと遅延が分からないレベルなのでゲームなどのレスポンスにシビアな用途以外では困ることはないでしょう!
また、遅延などに影響するコーデックについて詳しく知りたい場合は[Bluetoothのコーデックの音質と確認方法を徹底解説!!]をご覧くださいませ。
「EarFun Air Pro 2」と「EarFun Air Pro」の比較
「EarFun Air Pro 2」と前モデルの「EarFun Air Pro」では、上記写真のようにデザインが大幅に変更されています。
そもそも「EarFun Air Pro」がEarFunのモデルの中では異質な感じがするので「EarFun Air」を踏襲した今のデザインの方がしっくりきますね。
また、利用できるタッチコマンドも増えているので日々の使い勝手が大きく向上しています。
スペックの違い
「Liberty Air 2 Pro」 |
「EarFun Air Pro」
|
|
連続再生時間 | 7時間/6時間 | 9時間/7時間 |
Bluetooth | 5.2 | 5 |
急速充電 | 対応(10分/2時間) | 対応(10分/1.5時間) |
左右同時伝送 | 対応(MCSync) | 非対応 |
ANC | 対応(40dB) | 対応(38dB) |
ワイヤレス充電 | 対応 | 非対応 |
連続再生時間は、やや短くなっていますがイヤホン本体のサイズが小さくなっているので、個人的には歓迎です。
それ以上に左右同時伝送やワイヤレス充電に対応したことで、10,000円未満のモデルとしての弱点が消えているのがGood!
デザイン的にも「EarFun Air」にANCと外音取り込み機能が追加されたモデルと認識した方がしっくり来ます。
「EarFun Air Pro 2」がおすすめの人
「EarFun Air Pro 2」は、
- 10,000円未満で完成度の高い完全ワイヤレスイヤホンを探している
- EarFunの完全ワイヤレスイヤホンから乗り換えを検討している
- 通話の音声品質を重視する
といった人におすすめです。
音質やANCはもちろん、操作性やワイヤレス充電対応など基本性能から使い勝手まで優れているので、初めて完全ワイヤレスイヤホンを買う人でも乗り換えでも満足できる可能性が非常に高いモデルになっています。
「EarFun Air Pro 2」レビューのまとめ
「EarFun Air Pro 2」は、
- 10,000円未満では上位のANC性能
- どのジャンルでも楽しめるバランスの取れた音質
- 豊富なタッチコマンド
- Qiワイヤレス対応
とEarFunのモデルだけでなく、同価格帯の競合モデルと比べてもスペックや使い勝手で優れているのでコスパ抜群のモデルです。
特に音質の完成度もかなり高まっているので、音質重視の人でも満足のいくモデルと言えるでしょう!
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