この変異ウイルスはこれまで南アフリカと隣国のボツワナ、香港、イスラエル、それにベルギーで確認されていましたが、イギリスの保健当局は27日、2人の感染を確認したことを明らかにしたほか、ドイツでも南アフリカから到着した2人の感染が確認されました。
また、オランダでは、南アフリカから飛行機で到着した乗客のうち61人の陽性が確認され、このうち複数の人が新たな変異ウイルスへの感染が疑われるとして保健当局が確認を急いでいます。
このほかイタリアとチェコでもこの変異ウイルスへの感染が疑われる症例が報告されたということです。
イギリスのジョンソン首相は、27日、記者会見を開き「オミクロン株についてはまだ初期段階で、わかっていないことは多いが、感染拡大のスピードが速く、2回ワクチンを接種していても感染することもあり得るようだ」と述べ、水際対策などを強化する方針を明らかにしました。
また27日には、新たに韓国やタイ、スリランカも、南アフリカと、その周辺の国からの入国を制限することを発表しました。
新たな変異ウイルスについては、感染力や重症化のリスク、ワクチンの効果への影響などがまだ明らかになっていませんが、感染の拡大を防ごうと、各国で、アフリカ南部からの入国を制限する動きが急速に広がっています。