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東京パラリンピック、車いすバスケットボール男子の日本は予選リーグの第3戦でカナダに62対56で逆転勝ちし、3連勝で準々決勝進出を決めました。

車いすバスケットボール男子の予選リーグは、出場12チームが6チームずつ2つのグループに分かれて総当たりで対戦し、それぞれ上位4チームが準々決勝に進みます。

日本は、これまでの2試合でコロンビアと韓国に連勝し、28日、東京 江東区にある有明アリーナで行われた予選リーグの第3戦でカナダと対戦しました。

日本は前半、カナダの高さのある守りに対して外側から積極的にシュートを狙いますが決めることができずに相手に主導権を握られ、19対30とリードされました。

追いかける日本は、後半に入ると、コート全体を全員で運動量豊富に追いかける守りで相手からボールを奪い返して攻撃のリズムを立て直し、第3クオーターが終了した時点で6点差まで追い上げました。

そして、最終第4クオーターには、香西宏昭選手がスリーポイントシュート2本を決めるなど、日本は得点を重ねて逆転し、その後はリードを広げて62対56で逃げきりました。

日本は3連勝で同じグループの4位以上が確定し、準々決勝進出を決めました。

29日の予選リーグ、第4戦では、前回大会で銀メダルを獲得した強豪・スペインと対戦します。

香西「勝つことができてよかった」

チーム最多の24得点をあげた香西選手は「チームの中では積極的にシュートを狙っていこうと話していた。とにかく勝つことができてよかった」と振り返りました。

準々決勝進出を決めたことについては「まだ満足していない。気持ちは次の試合に向かうだけだ」とさらに先を見据えていました。

豊島「ディフェンスがチーム救った」

キャプテンの豊島英選手は「前半から相手に当たりにいくディフェンスを続けた結果、相手の体力を削ることができ、第4クオーターの攻撃につなげることができた。自分たちのディフェンスがチームを救った」と振り返りました。

スペイン戦に向けては「高くてフィジカルの強い相手だが、ディフェンスから流れをつかみしっかり戦いたい」と4連勝を見据えていました。

鳥海「勝ててほっとしている」

攻守の要、鳥海連志選手は試合終了直後に目に涙を浮かべていました。

その後、取材に応じた鳥海選手は「チームとしても苦しい時間が続き、個人としても課題が多く見つかる試合だった。勝ててほっとしている」と苦しい試合を逆転勝ちして、安どした様子でした。

強豪・スペインとの試合に向けては「高さがあるチームなので、自分たちのディフェンスをして相手に厳しい状況でシュートを打たせることが大事になる。そこから40分間通して、攻守を素早く切り替えるバスケットをやり続けたい」と気持ちを次へと切り替えていました。