京都eスポーツ振興協議会が開催を予定している「京都eスポーツ文化祭」を説明する「NASEF JAPAN 京都eスポーツ文化祭説明会」がオンラインで行われ,eスポーツの発展と地域創生を目的にしたイベントの詳細が主催団体によって紹介された。
2022年2月の実施を予定している「京都eスポーツ文化祭」のメインイベントは,京都のサンガスタジアムに常設されたe-SPORTS ZONEで行われる「第1回 NASEF JAPAN ロケットリーグ大会」だ。人気のアクションゲーム「ロケットリーグ」(PC / PS4 / Xbox One / Nintendo Switch)使った,子供から大人まで参加できるイベントで,地元京都府などで行われる予選の参加募集がこの11月に始まる予定になっている。
そんな「京都eスポーツ文化祭」は,eスポーツに関心のある京都在住の高校生も多数参加して進められるという。開催に向けて,eスポーツの教育的意義やイベント運営ノウハウを学ぶための各種講座を,学生および教育関係者向けに行い,また,大会種目の「ロケットリーグ」を使用した練習会や事前大会なども予定されている。
講座としては,公式サイトの制作や動画の編集などのスタッフを育てる「マーケティング人材育成」,大会運営スタッフを育てる「競技運営者育成」,オンラインの配信スタッフを育てる「テクニカル運営者育成」,大会の実況・解説者を育てる「実況解説者育成」があり,また参加選手のスキルアップを目的とした「合同練習会&スキルアップトレーニング」も京都在住の高校生に向けて用意される。
「実況解説者育成」の講座には,日本の「ロケットリーグ」コミュニティの第一人者である実況解説者のKokken氏を講師として,また「合同練習会&スキルアップトレーニング」には,「ロケットリーグ」のアジアチャンピオンで東京ヴェルディ所属のReaLize選手と,元プロで現在は解説者のValtaN氏を技術指導員として招き,より高いレベルの人材を育成することを務める。
そのほか,指導教員向けのセミナーも並行して実施する。校内のeスポーツ部の具体的な運営方法や,eスポーツ部創部に必要な事例や知識が得られるオンラインセミナーと個別相談を,今年10月より5回にわたって行う予定だ。
そしてもう一つ,eスポーツを通して高校生が英会話を学ぶ「ゲシピ eスポーツ英会話セミナー」も実施される。こちらも「ロケットリーグ」を使用し,eスポーツ英会話コーチと英語でやりとりして,必要な英語力を習得する。期日は未定だが,京都とオーストラリアをオンラインでつないだ,英語による海外交流戦も予定しているという。
この取り組みは,ジャパンeスポーツ アソシエイション(JeSA),北米教育eスポーツ連盟 日本本部(NASEF JAPAN),全国高等学校eスポーツ連盟(JHSEF)を主な参画企業/団体とする京都eスポーツ振興協議会とビバ&サンガが共同して進め,各種講座などの参加費はすべて無料だ。eスポーツをテーマとしたアクティブラーニングを将来に向けた職業体験の場とし,友人の輪を広げて地域活性化に貢献してもらうといった大きな目的も掲げられている。
これらは「京都eスポーツ新興事業」として,内閣府および京都府からの補助金が活用され,3年間をかけて下地を作り,4年後の2025年には,参加選手100〜500人,観戦者3000〜5000人規模の大型のeスポーツイベントを開催するというロードマップも発表された。
各種講座・セミナーは,一部が説明会当日の8月26日より受付開始。そのほかも9月から10月にかけて公式サイトで受付を開始するとのこと。来年2月の大会本番はもちろん,今後の動きにも注目したい。