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 東京パラリンピックの柔道男子66キロ級で初出場で銅メダルを獲得した瀬戸勇次郎(21=福岡教大)が28日、東京都内で一夜明け会見に臨み、「(3位決定戦は)思ったよりもきれいに投げられた。一夜明けて、喜びを実感している」と笑顔で語った。

 福岡・修猷館高時代には団体戦で全国大会を経験している瀬戸は、パラ3連覇のレジェンド藤本聡を押しのけて代表の座を獲得。2回戦で敗れたものの、敗者復活戦を勝ち上がってメダルを死守した。「やっぱり先輩から聞いたように、これまでの国際大会とは大きく違い、緊張感やプレッシャーがあった」と振り返ったものの、3位決定戦ではジョージア選手に技ありで先行されてから内股透かしで一本勝ち。「プレッシャーはうれしいプレッシャーだった。もの凄く力になった」と話した。

 会見では質問に誠実に回答する一方で、「どんなメッセージが来たか?」との問いには「数人から“メダルを噛ませろと(要望があった)」と回答してニヤリ。東京五輪では金メダルを獲得したソフトボール選手が表敬訪問した際、名古屋市の河村たかし市長がメダルを噛んで猛批判を浴びたが、瀬戸は「それは断っている」と拒否する姿勢を示した。

 また妹からは「バイト代でご飯に連れて行ってあげる」との祝福メッセージが届いたそうで、「いつも妹にはむしり取られているので、何か高いものを食べさせてもらいたい」と話し、いたずらっぽい笑みをを浮かべた。