博報堂生活総合研究所は、このたび、生活者が選ぶ“2022年 ヒット予想”をまとめました。
今年、世の中で注目されたと思われる商品やサービス、コンテンツなどを生活者に提示し、「2022年以降、話題になりそう/人々の生活に普及・浸透していそう」と思うかを調査。本レポートは、「そう思う」「ややそう思う」という予想の強弱を反映するよう結果をポイント化したランキングと、ヒット予想の理由を分析しまとめたものです。(調査詳細はニュース・リリース資料4ページを参照)
“2022年 ヒット予想” のキーワードは【動かず、動かす】です。
2020年に始まった新型コロナウイルス感染拡大は2021年も継続し、現在第5波まで流行と沈静が繰り返され、自粛や制約を伴う生活が続いています。生活者は、来年以降もコロナ禍の影響が続くのではと警戒を解いていないようです。そのなかで商品やサービスについては、自身の体験とそれらの進化もふまえて見極め、単なる自粛生活向けという観点ではなく、生活を充実させる観点から、来年以降も積極的に活用されていくだろう、と捉えているようです。
ヒット予想の上位をみると、【動かず (=小さな動き、効率的な働きかけで) 】、【動かす(=大きな充実や喜びを引き出す)】商品やサービスに生活者は注目しています。
本リリースでは、これまでに得られたコロナ禍の生活体験を踏まえ、小さな動きで大きな喜びが得られるように活動する4つの【動かず、動かす】をご紹介します。
なお、“2021年 ヒット実感”(今年ヒットした/話題になったと思うもの)についても調査しています(ニュース・リリース資料4ページ参照)。
1位は「フードデリバリーサービス」。 2位は「東京2020オリンピック・パラリンピック」、3位は「オンライン授業/学習」、4位は「家飲み」などとなっています。コロナ禍の生活をサポートするサービスや活動以外にも、ヒットした楽曲、オンライン動画サービス、ゲーム、マンガなどのコンテンツもランクインしています。
ランキング分析による 4つの【動かず、動かす】
場所を動かず、満足を得る
1位は「フードデリバリーサービス」。また「オンライン授業/学習」(3位)、「オンライン診療」(5位)、 「オンラインイベント」(7位)などのオンラインサービス関連、「家飲み」(13位)、「eスポーツ」(19位)などもランクイン。家ナカの機能を充実させつつ、居ながらにして満足を引き出すことが注目されています。
人や組織に合わせず、活動を広げる
「無人・非接触サービス」(セルフレジや無人店舗、ロボット給仕など)が2位。わずらわしさがなく効率的と評価されています。「副業」(6位)や「ソロ活」(17位)、「資産形成・資産運用」(23位)もランクイン。これらは、人や組織に合わせて動くのではなく、身軽に個人の力を発揮していこうとするものです。自分の都合や時間を大切にしながら行動していく生活者の姿がうかがえます。
手間をかけず、楽しみを味わう
「冷凍食品・レトルト食品」が12位。利便性だけでなく、美味しさやバラエティ拡大など昨今の進化も評価され、期待が示されています。 「自動運転レベル3」(27位)もランクイン。こちらも技術進化が加速しており普及が予想されています。また、「国内旅行」が11位に入ったことについては、コロナ禍が仮に鎮静化しても、海外よりまずは手軽でリスクも低い国内からということでしょう。
構えすぎず、社会に関わる
「電気自動車(EV)」が7位、また 「SDGs」(10位)、「LGBTQ」(13位)など社会的なテーマもランクイン。商品選択で普及を後押しする、情報発信で賛意を示す、できるところは協力するなど、ひとりひとりは身近な関わり方ながら、社会全体の改善への動きは注目されると生活者は捉えています。「ジェンダーレスファッション」(27位)など、まさに身近な変化にも表れてくると予想しています。
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