アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は国債などを買い入れて市場に資金を供給する「量的緩和策」の縮小に向け、議論を本格化させました。
「経済状況によって変化が必要な時、資産購入のペースや内訳をどう調整するか議論した」(米FRB パウエル議長)
FRBのパウエル議長は28日、金融政策を決める会合で、アメリカ国債などをひと月あたり1200億ドル買い入れる今の量的緩和策について、規模を縮小させる場合のペースや方法などを議論したと明らかにしました。一方で、量的緩和の縮小を始める具体的な時期については「今後のデータ次第だ」と話し、議論を続けると強調しました。
FRBは新型コロナで落ち込んだアメリカ経済を下支えするためゼロ金利政策と量的緩和策を続けていますが、ワクチン接種の拡大で経済が急回復していることを受け、量的緩和の縮小に向け、議論を本格化させています。