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南ア医師「今のところは軽症」 オミクロン株13の国と地域で確認、蘭では13人陽性

 南アフリカで確認された新型コロナの変異ウイルス「オミクロン株」の感染は、ヨーロッパなどのほか、アメリカ大陸にも拡大、各国が水際対策を強化するなど警戒を強めています。

 南アフリカで確認された「オミクロン株」は、新たにカナダやチェコなどにも広がり、感染が確認されたのは13の国と地域に上っています。各国が対策を取るなか、イギリス政府は27日、国内で「オミクロン株」への感染が2件確認されたことを受け、マスク着用規則の強化など、新たなコロナ規制を導入すると発表しました。

市民
 「もっと規制強化すべきです」
 「怖いです。またロックダウンになることとか考えたくもない。何が起きるか考えるのがちょっと恐ろしいです」

 一方、最初に「オミクロン株」が確認された南アフリカの大統領は、各国が水際対策に乗り出していることについて、こう訴えました。

南アフリカ ラマポーザ大統領
 「南アフリカおよびアフリカ南部の国々について、渡航制限措置をかけた諸国に呼びかけます。直ちに措置を撤回してください」

 ラマポーザ大統領は28日、新たな変異ウイルスの出現について、ワクチンの分配が不公平になっている結果だとして、途上国にワクチンが行き渡るように先進国が一層支援するべきだと訴えました。

 さらに、オミクロン株に感染した患者を診察した南アフリカの医師会の会長は「今のところ、患者たちの症状は軽い」と明らかにしました。

南アフリカ医師会 コエツィ会長
 「症状のほとんどは、1日2日続く強い疲労感、その後、頭痛や体の痛みです」

 コエツィ会長は、今の段階ではパニックになる必要はないと話しました。ただ、患者の年齢層が低く、「今後、状況は変わりうる」としています。

アメリカ ファウチ首席医療顧問
 「これまでに得られた抗体をすり抜ける可能性が考えられる」

 一方、アメリカのバイデン大統領の首席医療顧問を務めるファウチ氏は、テレビ番組の中でこのように指摘しました。ホワイトハウスによりますと、バイデン大統領に対し、「感染力などについて確定的な情報が得られるまでには2週間ほどかかる」と説明しました。