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 福島第一原発の事故をめぐり東京電力の株主が旧経営陣に対して損害賠償を求めている裁判で、裁判官ら3人がきょう、現地を視察しました。裁判官が原発の敷地内を視察するのは初めてです。

記者
 「午前10時過ぎです。東京地裁の裁判官らが、福島第一原発のある大熊町の駅に到着しました。これから、原発の視察へと向かうバスへと乗り込みます」

 この裁判は、東京電力の株主49人が勝俣恒久元会長ら旧経営陣5人に対し、22兆円の損害賠償を求めているもので、きょう、訴訟を担当する東京地裁の裁判官ら3人が福島第一原発の視察に訪れました。原告側によりますと、裁判官による原発敷地内の視察は初めてで、原告側が「実際に訪れて事故の原因や被害の状況を把握して欲しい」と求めたことから実施されたということです。

福島県民
 「ただ原発の恐ろしさだけを見てくれと」

 旧経営陣の責任を求めてきた裁判は東日本大震災の翌年から9年以上続いていて、来月30日に結審する予定です。