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大手半導体メーカーのルネサスエレクトロニクスは、火災で生産を一時停止していた茨城県の主力工場について、製品の出荷量がもとの水準に戻るのは、当初の見通しよりもおよそ1か月遅い、8月中旬ごろになるという見通しを明らかにしました。

これは、ルネサスエレクトロニクスの柴田英利社長が29日開いた、ことし6月までの半年間の決算に関する会見で明らかにしました。

ことし3月に火災があった茨城県の那珂工場は、4月に操業を再開して以降、徐々に生産能力を引き上げ、会社は7月中旬ごろには製品の出荷量が元の水準に戻るとしていました。

しかし、復旧のために導入した半導体製造装置でトラブルが相次いだため、出荷量の回復は当初の見通しよりもおよそ1か月遅れて、8月中旬ごろになるということです。

この工場は自動車向けの半導体を中心に生産していて、生産の一時停止は、自動車業界をはじめとした深刻な半導体不足の要因にもなりました。

会社は、出荷量が元の水準に戻ったあとは、挽回生産を強化して、需要に応えたいとしています。