これほどまでにライバルに愛される選手はいるだろうか。28日に行われた体操男子個人総合決勝で史上最年少王者となった橋本大輝に、敗れた外国勢から祝福の言葉が相次いだ。最後の鉄棒で逆転を許し、銀メダルとなった肖若騰(中国)は記者会見の冒頭「まずは橋本選手の金メダルをお祝いしたい。すごくうれしい」と話した。
17年世界選手権覇者の肖若騰は先に演技した鉄棒で14点台に乗せたが「(最終演技者の)彼がいい演技をするだろうから自分は2位だと思った」と振り返る。銅メダルだった19年世界王者のニキータ・ナゴルニー(ROC)は演技前の橋本に「君ならできる」と声を掛けたという。