「経験無い爆発的感染拡大」都モニタリング会議で専門家が危機感
東京都ではきょう、最新の感染状況を分析するモニタリング会議が開かれ、専門家から「これまでに経験したことのない爆発的な感染拡大に向かっている」との強い危機感が示されました。
きょうのモニタリング会議では、7日間平均の新規陽性者の人数が1か月前の4倍にあたる2000人近くまで増加し、先週の会議での予測を超えて急激に感染が拡大したことが報告されました。
「これまで経験したことのない、爆発的な感染拡大に向かっている。2週間後の8月11日の予測値である2.34倍の1日あたり4532人は医療提供体制が危機に瀕するので、早急にこれは回避しなければならない」(国立国際医療研究センター・大曲貴夫医師)
入院患者は先月から倍増しています。専門家は「医療体制のひっ迫が始まっている」と危機感を強めています。東京都で現在確保しているとされるコロナ病床はおよそ6000床ですが、すでに入院調整は難航、自宅待機を余儀なくされる事例が数多く発生しているということです。
小池知事は、インドで最初に発見された変異ウイルス「デルタ株」への警戒を呼びかけました。
「職場の同僚の皆さんやお友達との飲食を伴う会食につきましては、このデルタ株という強敵については非常に危ないということで、是非とも自粛をお願いいたします」(東京都・小池百合子知事)
東京では緊急事態宣言の発表からすでに2週間以上が経過しているにもかかわらず、都内の人出の減少率は前回の宣言時の4割程度に留まっています。専門家は「感染者を減らすためには、前回と同じ程度まで人の流れを減らす必要がある」との認識を示しました。