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 ゴキブリを奴隷のように支配したり、泳げないカマキリを入水自殺させたり、アリの脳を支配し最適な場所に誘って殺したり――、あなたはそんな恐ろしい生物をご存じだろうか。

「寄生生物」と呼ばれる彼らが、ある時は自分より大きな宿主を手玉に取り翻弄して死に至らしめ、またある時は相手を洗脳して自在に操る様は、まさに「えげつない!」。

 そんな寄生者たちの生存戦略を共生細菌、感染症、ワクチンの研究を行ってきた理学博士の成田聡子氏が執筆した『えげつない! 寄生生物』から紹介する。