もっと詳しく

アメリカのバイデン大統領とロシアのプーチン大統領による6月の首脳会談を受けて米ロ両政府の高官が新たな核軍縮の枠組みの構築などについて話し合う戦略対話が初めて行われ、ことし9月にも再び協議を行うなど、対話を継続することで一致しました。

この戦略対話は、米ロ両国間の核軍縮条約「新START」が5年後に失効することを見据えたもので、スイスのジュネーブで28日行われた初めての協議には、アメリカ側はシャーマン国務副長官が、ロシア側はリャプコフ外務次官が参加しました。

アメリカ国務省の発表によりますと、協議では、戦略的安定に対する脅威の認識や新たな核兵器の管理の見通し、今後の戦略対話の形式などについて意見が交わされたということです。

そして、双方は、9月末に再び協議を行うとして、対話を継続することで一致したとしています。

一方、ロシアのリャプコフ次官はメディアに対して、戦略的安定をテーマにした作業部会の設置について協議したとした上で「議論の結果は非常に前向きだった」と述べました。


今回の対話は、バイデン大統領とプーチン大統領が6月ジュネーブで初めて対面で行った首脳会談を受けて始まりました。

アメリカとロシアは、冷戦終結後最悪とまで言われるほど関係が冷え込んでいましたが、6月の首脳会談のあと、サイバー攻撃に関する両政府の高官による協議も始まり、さまざまな分野で対話を進めようとしています。