もっと詳しく

 auおよびKDDIをかたり、フィッシングサイトへ誘導するSMS(ショートメッセージ)の報告が増えているとして、フィッシング対策協議会が情報を公開した。同サイトは11月26日11時時点で稼働中であるため、引き続き注意が必要だ。

 SMSの本文は以下のような複数の内容が確認されており、利用金額が設定した金額を超えた、利用料金の支払いが確認できない、支払いの期限を過ぎたなどとして、記載されたURLへアクセスするよう誘導している。

【auからの重要なお知らせ】
ご利用金額が設定した金額を超えました。ご確認が必要です。

(フィッシング対策協議会の緊急情報より一部抜粋)

auお客様センターです。ご利用料金のお支払い確認が取れておりません。ご確認が必要です。

(フィッシング対策協議会の緊急情報より一部抜粋)

【KDDI】利用料金の未払い金があります。お支払期限を過ぎた利用料金があります。ご確認ください。

(フィッシング対策協議会の緊急情報より一部抜粋)

SMS文面の例(フィッシング対策協議会の緊急情報より)

 誘導先はau IDを装ったウェブサイトで、au ID(携帯電話番号、メールアドレスなど)の入力が求められる。入力すると、パスワードの入力画面が表示され、さらに入力すると、「お客様への重要なお知らせ」として、未払い金があるとのメッセージが表示される。

 メッセージの下に表示される「支払い状況を確認する」をタップすると、請求金額と支払い方法の選択画面が表示される。この画面では、コンビニ決済やネットバンキングが「メンテナンスによるサービス停止」とされており、電子マネー(iTunesギフトカードによる支払い)しか選択できないようになっている。選択すると、続けてギフト券番号の入力画面が表示される。Androidスマートフォンの場合は、不正アプリのインストールに誘導される場合があるという。

誘導先の偽サイトの画面(フィッシング対策協議会の緊急情報より)

 誘導先のフィッシングサイトのURLは、SMS内では「https://bit.ly/3●●●●」が、転送先では「http://●●●●.duckdns.org/」「https://●●●●.duckdns.org//」が確認されている。このほかにも類似するドメイン名が使われる可能性があるため注意が必要だ。

 フィッシング対策協議会は、「フィッシングサイトは本物のサイトの画面をコピーして作成されることが多く、見分けることは非常に困難」と指摘する。その上で、類似のフィッシングサイトが公開される可能性もあることから、サービスへログインする際はメールやSMSのリンクを利用するのでなく、公式アプリやウェブブラウザーのブックマークからアクセスするよう、注意を促している。