自民党総裁選挙は、29日投開票が行われ、菅総理大臣の後継となる新しい総裁が選出されます。
1回目の上位2人による「決選投票」確実な情勢
1回目の投票では、いずれの候補者も過半数に届かず決選投票になるのは確実な情勢で、党員票で優位な河野規制改革担当大臣に対し、岸田前政務調査会長と高市前総務大臣の陣営が決選投票で連携し逆転できるかが焦点です。
13:30すぎ 国会議員の投票終わる
各議員はそれぞれ手の消毒をしたうえで壇上で投票しました。
そして不在者投票の票が投じられ投票箱が閉鎖されました。
13:00すぎ 国会議員の投票始まる
東京 港区のホテルで午後1時から開かれている両院議員総会で、国会議員の投票が始まりました。
正午すぎ 岸田氏陣営会合 100人超の国会議員が出席
岸田前政務調査会長の陣営は、投開票を前に、会場のホテルで会合を開き、100人を超える国会議員が出席しました。この中で岸田氏は「国民の中に、政治が信頼できないという悲痛な声があふれており、誰よりも早く総裁選挙に手を挙げた。政策論争を繰り広げる中で、自民党が政治の幅広い選択肢を示すことができる国民政党だと示すことができた」と述べました。その上で「訴えてきた政策をなんとしても実現しないと、日本はどこへ行ってしまうのかという新たな危機感を感じている。最後の最後まで緊張感を切らさず、強い覚悟で勝利に向けて努力していきたい」と述べました。そして岸田氏は、出席者から拍手で送り出されました。
正午 河野氏陣営会合 小泉環境相や石破元幹事長ら約90人出席
河野規制改革担当大臣の陣営は、投開票を前に会場のホテル内で会合を開き、小泉環境大臣や石破元幹事長らおよそ90人が出席しました。この中で河野氏は「衆議院選挙に向けての大きな追い風をつくるのが、この総裁選挙だ。国民の声に耳を傾け、思いを正面から受け止める自民党を実現するために、みなさんとともに戦い、しっかりと勝ち抜いていきたい。新しい日本を前に進めるため皆さんのお力を貸してほしい」と訴えました。そして出席者全員で「ガンバロー」を三唱し、拍手をして結束を確認しました。
11:50現在 党員票 各候補の得票率(NHKまとめ)
NHKの取材によりますと、午前11時50分現在、「党員票」は、開票作業が終了している11の都道県を合わせて、
河野規制改革担当大臣が最も多い10万1890票で得票率はおよそ46%。
岸田前政務調査会長が6万247票で得票率はおよそ27%。
高市前総務大臣が4万5494票で得票率はおよそ20%。
野田幹事長代行が1万6140票で、得票率はおよそ7%となっています。
11:30ごろ 官房長官「候補者間で我が国の課題の議論深まった」
加藤官房長官は、午前の記者会見で「候補者の間で、わが国が抱える対応すべき課題についての議論が建設的に行われ深まったという認識だ。足元では、新型コロナ対策など、引き続き対応すべき課題は山積している。経済をどう回復させていくかや成長戦略、グリーン、デジタル化、さらには安全保障、外交といった課題がさまざまある。こうした点は、次の政権に引き継いでいきたいし、その中でしっかり対応していただきたい」と述べました。
体調不良の岸防衛相は不在者投票
岸防衛大臣は、体調不良のため28日から公務を取りやめていて、自民党総裁選挙も、国会議員による投票が行われる東京都内のホテルには行かず、不在者投票の手続きをとったいうことです。
竹下派の参院議員 1回目“各自の判断” 決選投票“岸田氏”
竹下派に所属する参議院議員は、きょう午前、国会内で会合を開き、関口参議院議員会長や尾辻元参議院副議長ら20人全員が出席して、総裁選挙の対応について協議しました。その結果、1回目の投票はそれぞれの判断に委ねる一方、決選投票で岸田前政務調査会長が2位になった場合には、原則として岸田氏に投票することを決めました。
11:00すぎ 岸田氏「あとは天命を待つのみ 勝利を確信」
自民党の岸田前政務調査会長は、国会近くの議員宿舎で記者団の取材に応じ「今も直前まで電話をかけるなど努力を続けてきた。やることはやり尽くしたという思いで、あとは天命を待つのみだ。勝利を確信している」と述べました。
また、身につけた青のネクタイについて「先月26日に立候補表明した時に、このネクタイをしていた。今回の総裁選挙の原点であり、あの時の思いや覚悟を思い返すため同じネクタイで開票に臨みたい」と述べました。
11:00 野田氏陣営が国会内で会合 拍手で送り出す
野田幹事長代行の陣営は、投開票を前に国会内で会合を開き、推薦人を中心に無派閥の議員や、二階派、竹下派などの議員、およそ20人が出席しました。この中で野田氏は「何も余計なことを考えずにひたすら走り抜けることができたのは、皆さんが私を信頼し、足らざる知識をたくさん与えてくれたからだ。自民党はまだまだ大丈夫、これからも大丈夫ということを、党員だけでなく、党の外にいる人たちにも届くよう最後まで全力を尽くして頑張りたい」と決意を述べました。そして、出席者全員で勝ちどきをあげたあと、拍手で野田氏を送り出しました。
10:30ごろ 野田氏「さまざまな論戦を通じて学びも多かった」
野田幹事長代行は、国会内で記者団に対し「与えられた環境ですばらしい推薦人や秘書の皆さんと、日々100%以上の活動ができ、本当に誇りに思っている」と述べました。
そのうえで「さまざまな論戦を通じて、学びも多かった。仲間と政策を考え、これから生きていく子どもたちや、今苦しんでいる人たちに手が届き、生きる喜びを見いだしていただきたいという一心で頑張ることができた」と述べました。
10:00すぎ 高市氏「政策に自信 必ず勝ちにいく」
高市前総務大臣は、国会内で記者団の取材に応じ「とてもすがすがしい気持ちだ。私が訴えた政策は今すぐ着手しなければならないものばかりで、政策に自信を持っている。多くの皆さんに感謝し、必ず勝ちにいく」と述べました。
また高市氏は、記者団から、決選投票になった場合の対応について問われたのに対し「陣営でいろいろ考えてもらっている。私には『ぎりぎりまでたくさん電話をするように』ということだったので、一切、私は関わっていない」と述べました。
各地で開票作業
各地で党員票の開票作業も始まっています。
このうち自民党神奈川県連は、横浜市内のホテルで午前10時から「党員票」の開票作業を行い、県連の関係者およそ50人が投票用紙を1枚1枚確認し、候補者ごとに振り分けていました。県連によりますと投票率は、過去2番目に高い68%ほどになる見通しだということです。
自民党神奈川県連の土井隆典幹事長は「菅総理が総裁に選出された前回よりも投票率が高い。4人が立候補しフルスペックで総裁選挙が行われたことで党員の関心が高まったことのあらわれだと思う」と話していました。
9:00前 河野氏「国民の支援を背にしっかり勝ち抜いていきたい」
河野規制改革担当大臣は、東京都内の議員宿舎で記者団の取材に応じ「やるべきことをしっかりやったので、あとは審判を待つだけだ。大勢の仲間や党員、地方議員の皆さんに支えていただき、多くの国民からエールを頂戴した。国民の支援を背に、しっかり勝ち抜いていきたい」と述べました。
このあと河野氏は、まだ態度を決めていない議員を中心に、みずから電話をかけるなどして、支持拡大を図りました。
自民党総裁選 投開票の流れ
「国会議員票」は、今月29日に投票が行われ、その場で開票されます。
一方、党員・党友による投票は、投票所での直接の投票や、はがきなどで行われ、投開票日前日の今月28日までに締め切られます。党員投票が行われるのは3年ぶりで、投票権を持つのは、全国110万4336人です。
各都道府県連が集計した得票数を党本部でまとめ、382票がいわゆるドント方式で、候補者に配分されます。
「国会議員票」と「党員票」をあわせた有効票の過半数を獲得した候補者が新総裁に選出されます。
過半数の票を獲得する候補者がいなかった場合は、上位2人による決選投票になります。
決選投票は、国会議員が1人1票の382票と各都道府県連に1票ずつ割りふられた47票の合わせて429票で争われます。
各都道府県連の1票は、党員投票の結果に基づき、上位2人のうち得票数が多い候補者が自動的に獲得する仕組みです。