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当店でもかねてから存在は知っておりました、ベンチメイド。フラッシュライトでいうとSUREFIREに当たるブランド、と言っても差し支えないかもしれません。
高機能・高性能・高信頼性でちょっと高い、そんな位置に立つ米国ブランドです。

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▲ベンチメイドを著名にしたバタフライナイフの最新モデル

ベンチメイド自体は20年以上昔のバリソン時代から有名で、バタフライナイフをモダン化して(元々はフィリピンの文化的刃物です)一躍有名になりました。
その後、90年代には時代に先駆けてアルミハンドル・チタンライナーを採用したライナーロックモデルを展開、さらに信頼性を高めたアクシスロックの開発など常に時代の最先端を行くメーカーでもあります。

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▲高いロック強度と片手で開閉できる利便性、開閉の安全性を並立したアクシスロック(上部から)

現在はナイフの流行も様々であり、フラッシュライト同様中国勢の追い上げがあったり、フリップ機構など新しいファンクションも増えてきてはいます。
それでも、ベンチメイドのアクシスロックフォールディングナイフと言うと、「おすすめの一角」に必ず入ってくる選択肢なんです。

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ナイフ初心者にありがちな悩みが、最適なサイズがわからない、という問題ですね。特に最初の一本を決めるときは、大きくてカッコいいナイフに目移りしがちです。
特にナイフは大きめのほうがデザインの自由度が高く目を引かれます。その反面、そんなに大きくていいのかどうか・・・という悩みはよくある問題だと思います。

あらゆるうんちくをすっ飛ばして断言するなら、フォールディングナイフで迷っているなら最初の一本は75~85mm程度がおすすめです(折り畳めないフィクストナイフを最初に買おうとしている人は少ないのでは・・・?)。
いろいろな意味でオールマイティに使えるサイズだからです。

それに将来的により小型のナイフが好みになっても、このクラスを必要とするシーンはありますし、逆に大型ナイフが好きになっても、このクラスはバックアップとして最適です。
ナタを兼ねた大型ナイフのバックアップに60mmのミニナイフ・・・よりは、80mm程度のもののほうが良いでしょう。

刃長80mm前後になってくるとグリップサイズも100mm程度を超えてきますので、手がかなり大きい人以外は扱いやすいかと思います。
フォールディングナイフは刃長とグリップ長、それらを足した全長に相関関係がありますので、ある程度の長さの刃をもつナイフはハンドルも長く、グリッピングに余裕ができます。

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また、ベンチメイド特有のロック機構、アクシスロックがまた素晴らしいのです。ブレードを開くときは基本的には両手で開くのがよいかと思いますが、作業状況によっては片手で開きたいときも多くあります。
アクシスロック搭載モデルは、ブレードの方の円形のノブを上から抑えるようにして、開く方向に力を加えると片手でオープンすることができます。片手で開けるかどうかはナイフの使い勝手を大きく左右し、デザインがお気に入りでも自分の好みの方法で開けないナイフは出番が大きく減ってしまいます・・・。

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ブレードを開くと自動的にロックが掛かるのはほとんどのフォールディングナイフで共通ですが、アクシスロックはブレード側面の円形のレバーを引くだけでロック解除できます。基本はやはり右手でアクシスロックを引き、左手でブレードをたたむことですが、慣れてくると写真のように片手で閉じることもできます。大きく持ち替える必要があるバックロック、指とブレードが危険な位置関係になりやすいライナーロック・フレームロックと比較すると、高い合理性が売りです。

すべてのロック方法、オープン方法を試したわけではないのですが、BENCHMADEのアクシスロックは非常に使い勝手がよく、個人的な総合順位では1位をあげたいロックシステムなんです。

ナイフ業界はフラッシュライト以上に奥深い部分があり、もっとマニアックな素材やロックシステムを使うメーカーがあったり、個人の職人が直販しているのが当然という風潮も残っていたりします。
それでも、大量生産するマニュファクトリーブランドとして、ベンチメイドはトップブランドの一つだと思います。
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▲贅沢を凝らしたコレクションアイテムもナイフの魅力です。

本当は今回の記事でさらっと商品もご紹介する予定でしたが、思わず長くなりましたので今回は総論風に。次回から個別に商品をご紹介したいと思います。