自宅で仮想マシン(VM)を構築すれば、IT管理者は仕事と私用の両方の用途で新しい技術を試すことができる。処理速度などVMのパフォーマンスを実用に足りる水準にするには、適切なハードウェアとソフトウェアを選ぶ必要がある。
VMを自宅で構築するにはまず、使用するハイパーバイザーと実行するVMの種類、個数を決めることから始める。このステップは、VMを稼働させるハードウェアを選定するときに非常に重要な要素となる。
ハードウェアの選定は、主に2つの点に気を付ける必要がある。まず検討対象のハードウェアで、使用するハイパーバイザーが動作するかどうかを確認する。限られたハードウェアでしか使用できないハイパーバイザーもあるため注意が必要だ。
次にメモリとストレージのスペックが十分かどうかを確認する。特にメモリの容量とストレージのデータ転送速度は、他のどのハードウェアリソースよりもVMのパフォーマンスに大きく影響する。
IT管理者が企業のデータセンターでVMを稼働させるときは、ほとんどの場合、インフラとして企業向け物理サーバを採用する。一方でテレワーク中に自宅でVMを稼働させる場合は、PCや高性能ワークステーションが現実的な選択肢となる。企業向け物理サーバと比べれば、どちらも安価だ。
今のPCはVMを稼働させるのに十分な機能を備えており、安価な選択肢となる。ワークステーションは複数の物理CPUやECC(誤り訂正符号)メモリを搭載できるなど、物理サーバと同様の構成を可能にしつつ、物理サーバより安価に導入できる。
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