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キャラバンサロン2021のハイライトはこれだ! 8月28日から9月5日にかけて、デュッセルドルフでキャラバンサロンが開催される。展示会に出展されるモーターホームの中から20台を厳選して情報をお届けする。

ドイツはもとより、北欧、東欧、西欧、南欧と、ヨーロッパ人のキャンピング愛は留まるところを知らず、老若男女問わず、キャンパーは増え続けており、モーターホームやキャンプ用品への需要は拡大し続けている。
温暖化などの環境変化の中、自然に寄り添い、慈しみたいと思うのは正直な気持ちなのだろう。
そんな中、10日間にわたって、デュッセルドルフは、再び世界最大級のキャンプファン、キャンプマニアにとっての天国となる。
1962年にエッセンで始まったこの展示会は、その後、世界最大規模のキャンピングガイダンスフェアへと発展した。
今年で60回目を迎える「キャラバンサロン」では、13のホールに約700もの出展者が新製品を展示する。
「キャラバンサロン」では、モーターホーム、キャラバン、パネルバン、アクセサリー、テクノロジー、テント、モバイルハウスなどの新製品を展示する。
特に初心者には、ホール12の「スターターウェルト」がお勧めで、専門家が相談や情報提供を行っている。
ホール3では、目的地、地域、ピッチ、テント、オーニング、アウトドアやキャラバンのための機器などのトピックを中心に展開している。

開場時間、料金、コロナ下でのルール

開催期間は2021年8月28日から9月5日(業界関係者向けのトレードビジターデーは8月27日)で、ドイツのデュッセルドルフにあるエキシビションセンターで開催される。
毎日午前10時から午後6時までで、会場は、ホール1、3~5、9~17と、屋外エリアだ。
入場券は、大人15ユーロ(約2千円)、中学生、高校生、キャラバンサロンクラブ会員は11ユーロ(約1,500円)、6歳から12歳までの入場料は5ユーロ(約600円)となっている。
コロナ対策で、チケットの予約はオンラインでの事前予約のみで、会場内にチケット売り場は設置されない。
チケットは、www.caravan-salon.deで購入できる。
チケット料金には、見本市来場日のライン・ルール交通局(VRR)による見本市会場までの往復交通費が含まれている。
展示会場にいるすべての人を可能な限り保護するために、3-Gルールが適用され、ワクチン接種、検査、回復した来場者のみが入場できるようになっている。
モーターホームで来場した人たちには、大型駐車場P1に、キャラバンセンターが用意されている。

デュッセルドルフの記念すべき第60回キャラバンサロンにようこそ。13のホールでは、合計約700社の出展者が、モーターホーム、キャラバン、アクセサリー、テクノロジー、旅行先を紹介する。

以下、それぞれのホールで最も重要なメーカーの新型モーターホームを、フォトギャラリーとともに紹介する。

ユーラ インテグラ ライン: 外見は7メートル弱、中身は最大限に広い、それが新型「ユーラ モービル インテグラ ライン695 LF」だ。特に価値があるのは、対面式のソファのゆったりとした座り心地だ。運転席側のソファは、長さ1.60メートルのゆったりとしたサイズで、ベルトシートを2つ折り畳むことができる。リアには、フルワイドのウェルネスバスルーム、巨大なクローゼット、ガレージなど、余裕のあるスペースが用意されている。就寝はリフトベッドで。7メートルほどの車種であれば、これほど広くなるという証明写真。悠々と眠れそうだ。
価格: 87,450ユーロ(約1,060万円)より
ユーラ プロフィーラT: ユーラモビールは、広々とした対面式の座席群へのトレンドを一貫して追っている。新しい「プロフィーラ720 QF」は、16cm大きくなって、7.57mになった。セミインテグレーテッドのTバージョンには、リアに2つのベッド、RSにはフロントにリフトベッドが装備されている。
「QF」は、中央に高さ調整可能なクイーンベッドを配置し、さらにガレージの真上に大容量の収納スペースを確保している。天井部分に、灯り取り部分が大きくとられた空間は、冬場でも暖かそうだ。
価格: 72,100ユーロ(約940万円)より
シャウッソン:今、幅の狭いセミインテグラルカーの人気が高い。そのため、シャウッソンがこのボディスタイルを選択するのは時間の問題だった。「S514」と「S697」で、フランスのメーカーは、横型ベッドと、後部にツインベッドを備えた2つのコンパクトなレイアウトを発表した。
5.99cmと背の低い「S514」は、取り回しの良さだけでなく、何よりも考え抜かれたインテリアが印象的だ。「S514」には、マニュアルエアコン、運転席・助手席エアバッグ、クルーズコントロール、パノラミックルーフ、フライスクリーン、コンビネーションブラインド、ディーゼルヒーターなどのファーストライン基本装備が標準で装備されている。健康そうな女性が作っているのはパスタだろうか。固い蓋など、ちょちょいのちょいだ。
価格: 48,490ユーロ(約630万円)より
シャウッソン660エクスクルーシブ ライン: さて、ドアが間違っているのではないかと、この「シャウッソン660エクスクルーシブ ライン」について尋ねられるかもしれないが、そんなことはない。このシャウッソンのニューモデルには、実際に2つのボディドアが備わっている。通常のモーターホームの入り口は、助手席側にあるが、運転席側のセカンドドアからは、ウォークインリアガレージにアクセスできるようになっている。このガレージと居住空間の間にはドアが設けられている。ワインラック、XXLサイズのキッチン、大型ソファ、電動リフトベッドなど、充実したバケーション品質と広々とした空間を実現している。この写真だけ見ると、ビジネスホテルの一室のような雰囲気。機能的で快適そうだ。ジャガイモで育ったような女性も楽しそう。
価格: 60,990ユーロ(約790万円)より
Photo: Kai-Uwe Knoth / AUTO BILD
カルマン デイビス: 新しい「デイビス トレンドスタイル」スペシャルモデルは、外見はシックなランザローテグレーで、ブラックのオーニングやアロイホイールで視覚的なスパイスを加えている。その理由は、標準的なフロアプランではなく、非常に頑丈でありながら、心地よいテキスタイルの感触を持つ、新しい家具にある。
価格: 48,580ユーロ(約630万円)より
Photo: Karmann
モービルヴェッタ アドミラル バン: 今日、バンを抜きにしたモデルポートフォリオはありえない。イタリアンデザインと広々としたレイアウトのイメージが強い、モービルヴェッタのようなメーカーでも、パネルバンを展開している。ベースとなっているのは、興味深いアシスタンスシステムを搭載した「フィアット デュカート」の最新バージョンだ。「アドミラル」には、3つのレイアウトがあり、そのうちの1つはカーゴバージョンとして電動リフトベッドを含む広いカーゴエリアを提供している。ホワイトレーザーを始め、白を基調としたインテリアが印象的だ。
価格: 60,990ユーロ(約790万円)より
Photo: Christian Herb / AUTO BILD
LMCイノヴァン:LMCは現在、着実に成長しているパネルバンの市場にも参入している。新しいエントリーモデルの「LMCイノヴァン(Innovan)」は、まず3種類の車長(5.41、5.99、6.36m)が用意されている。ベースとなるのは、「フィアット デュカート(120馬力)」だ。スポーティな外観、クラシックなレイアウト。スライド式のサイドドアを開けると、そこには縦長のキッチンと、コーナーシンクを備えたコンパクトなバスルームが配置されている。最も長いタイプは後部にシングルベッドを備え、他の2つのモデルは横向きのベッドを備えている。また、2人乗りのモーターホームを家族で使用できるように、オプションでポップアップルーフが用意されている。明るくモダンな内装がいかにもヨーロッパ風である。
価格: 39,900ユーロ(約520万円)より
LMCツアラー: 「シトロエン ジャンパー」をベースに、部分的に統合された新しい「LMCツアラー」のモットーは、「ライト&フラット」。最小のモデルでも、走行時の重量は約2,800kgしかなく、全高は2.69mだ。レイアウトは2倍の4種類が用意されている。背の低い2タイプ(6.99メートル)は、フランス製のダブルベッドと、その横に独立したシャワー付きバスルームを備えたタイプ(T 630)と、後部にシングルベッドと大型ギャレーを備えたタイプ(T 660 G)がある。より長いモデル(7.37メートル)には、クイーンベッド(T 720)またはシングルベッド(T 730 G)が装備されている。そして、いずれも、独立したシャワーブースを備えたルームバスを装備している。シンプルで機能的な内装。内容を考えれば割安な価格かもしれない。
価格: 50,900ユーロ(約660万円)より
LMCクルーザー: 昨年夏に発表したセミインテグラルが、新型「フィアット デュカート シリーズ8」に搭載された。3つのフロアプランが用意されている。シングルベッドと広いリアガレージを備えた「T 662 G」(6.99メートル)、「T 732 G」(7.55メートル)のほか、幅の狭い「V 646 G」(6.76メートル)がある。インテリアでは、クルーザートリオの標準装備をさらに充実させ、エクステリアでは、モダンなリアライトブラケットを採用した。オプション装備は以下の通りだ。LEDデイタイムランニングライト、温水・排水タンク、キャブスカイルーフ、幅6.30mのイルミネーションオーニング、など。天井のスカイライトウインドーが明るく快適そうな室内。シートベルトも備わっていることに注意。
価格: 60,900ユーロ(約790万円)より
Photo: LMC
クナウス バンI 550 MF: わずか2.20メートルの幅を持つ新しい「バンI」は、「フィアット デュカート シリーズ8」のシャシーを使用している。革新的な「FoldXPand」リアエンドを採用し、フラッシュ一体型リアライトキャリアを搭載することで、約8cmの室内スペースを確保したとクナウスは述べている。
「550 MF」の後部には、長さ2メートルのフランス式ベッドが設置されている。さらに、標準装備のリフトベッドにより、フロントには2つのベットスペースも用意されている。シートのマテリアルなどもざっくりとして心地よさそうだ。
価格: 67,850ユーロ(約880万円)より
クナウス スカイTI 650 MEG:新型「フィアット デュカート」をベースにした充実の装備のプラチナセレクション特別モデルとして、全長約7mのセミインテグラルに「FoldXPand」リアを採用して、室内を拡張し、フロアプランを改善。シートグループ、キッチン、バスルームを斜めに配置することで、より自由な動きが可能になったという。また、クローゼットをもう一つ設けたほか、バウエリアにサイドシートを設置し、もう一人テーブルに座ることができるようにした。キッチンの冷蔵庫は133リットルから142リットルに大型化されている。運転席と助手席のキャプテンシートを反転させたところ。木目を多用した車内は明るく快適そう。
価格: 68,599ユーロ(約890万円)より
クナウス ボックスドライブ600 XL:「マンTGE」をベースにした、クナウスのボックスバン第2弾。タイプ名が示すものとは逆に、新しい「ボックスドライブ600 XL」は、特に長いモデルではない。実際、6メートルという長さは、2018年に発売された「ボックスドライブ680 ME」よりも84センチ短いのだ。
後者のポップアップ式リアベッドは現在、オプションのリフトベッドに変更されており、その下には自転車を運ぶための収納スペースなどが設けられている。新しい「600 XL」は、その高いルーフのおかげで、寝台が2つ増えた。ここには、コンフォートスライドベッドと呼ばれる引き出し式のベッドを置くスペースがある。左手のキッチンもなかなか使いやすそうだが、右のシートの上に設置された(長いアームの上の)液晶テレビの位置が面白い。
価格: 66,890ユーロ(約870万円)より
Photo: Knaus
カルタゴ シックc-line: カルタゴは、新シーズンに向けて、ロングセラー「シックc-line」のすべてのバリエーションを大幅にアップグレードした。エクステリアでは、新しいラジエーターグリルとゴールドコパーカラーのデコレーションストライプが車両の周囲に輝きを放っている。インテリアでは、キッチンがより広いスペースを確保した。バーのデザインが見直され、より広い作業スペースが作られている。これに加えて、L字型のシートグループの形状が若干変更されている。なお、「5.9 XL LE」、および「6.2 XL QB」は、新年度より「フィアット デュカート」だけでなく、「メルセデス スプリンター」にもオプションで搭載される。最大車両総重量:5.5トン。革張りで豪華な室内。ウインド上部に並んだ収納スペースなどの多さも、こういった車種には必須であろう。
価格: 100,320ユーロ(約1,310万円)より
マリブー バン ダイバーシティ640 LE K:マリブー家にも成長が見られる。人気のバンにダイバーシティという新ラインが加わった。2つのレイアウト(6メートルの横型ベッドと6.36メートルの縦型ベッド)のハイライトは、車内からの視界を遮るものがないことと、収納棚と作業面を追加したXLサイズのキッチンだ。
また、回転式の便器を備えたフレキシバスは、狭いスペースのバスルームに十分なスペースを確保する。ポップアップルーフを備えた「family-for-4」バージョンでは、さらに2人分の寝床を確保している。「640 LE K」では、シングルベッドの下に収納スペースとクローゼットが隠されており、油圧で開くことができるようになっている。立派な体格のご婦人が座ってもたっぷりのスペース。LED照明なども洗練された配置と雰囲気である。
価格: 50,450ユーロ(約655万円)より
Photo: Bernd Hanselmann / AUTO BILD
ビュルストナー キャンペオ ブラックフォレスト: ビュルストナー社は、60年以上にわたり、ブラックフォレストの麓で、自動車を製造している。ヤコブ ビュルストナーのクラフトワークのルーツは、1924年にまでさかのぼる。そして今、故郷に敬意を払うべき時が来た。現在、地域性というテーマが流行している。そこでビュルストナーは、「シトロエン ジャンパー」をベースにした、成功モデル「キャンペオ」に、ラスティックモダンな装いを施した。繊細なグラフィックが際立つホワイトボックスには、スポイラープロテクションチューブと、16インチアルミホイールが装着されている。助手席側から見たカットだが、対座することによってテーブルなどを活用できるようになるのは、こういったキャンパーに統一したシステムだ。ドライバーの上部にまで荷物スペースが備わっている。
価格: 44,140ユーロ(約575万円)より
ビュルストナー コパ トレイル: 現在、コンパクトキャンパークラスには多くのモデルが存在する。最前線にいるのは「フォード トランジット カスタム」で、ビュルストナーは、2020年12月から、柔軟性の高い家族や休暇用の車両である、「コパ」モデルのベースとして使用している。そして、このたび、ビュルストナー社は、新しい「コパ トレイル」を発売した。このモデルは、印象的なグリルに16インチのホイール、グレーのオフロードアクセントなど、力強いルックスでポイントを獲得している。ただし、四輪駆動はない。価格は未定。コンパクトながら快適そうなスペース。二人程度の旅行ならこれでも十分であろう。写真は天井部分を開けたショットだが、こうすると解放感は桁違いである。
Photo: Bürstner
フランキア タイタン ネクスト: 卓越した独立性、それが、アッパーフランケンの「タイタン ネクスト」だ。総重量5.5トンの完全一体型8メートル豪華客船は、「フィアット デュカート(160馬力)」とAL-KO社製ローフレームシャシーを使用している。さらに、大容量の真水タンク(250リットル)、効率的なソーラープラント、2つの縦型ベッド(長さ1,95および2メートル)、電動リフティングベッド、縦型シートグループ、無段階インテリア(高さ2.03メートル)、床暖房付きのアルデ社製温水ヒーター、そして何よりも、スマートなテットフォード社製サニタリーシステムにより、フランキアによれば、旅行者は最大7日間の自給自足が可能だとのこと。さすがにこのクラスともなるとスペースの余裕は一目瞭然。室内をなにも無理なく移動し、くつろぐことができそうだ。
価格: 152,500ユーロ(約2,000万円)より
フランキア ネオ ブラックライン : キャブとリムをリッチなブラックで統一 – その名にふさわしく、半統合型の「Neo MT 7 BD」にはブラックラインが採用されている。メルセデスのシャシーに搭載されたこの特別なモデルは、7メートルに満たない大きさだ。「ネオ」の新しい特徴は、横置きベッドのレイアウトだ。洗面台とトイレは、バスルームのミラーキャビネットの下に隠れており、ボタン一つで拡張することができる。内装は不明だがキャビン部とフロント部分をくっきり塗り分けたカラーリングは、なかなか斬新でスマート。
価格: 88,900ユーロ(約1,155万円)より
Photo: Frankia
カベ バン:スウェーデンのメーカー、カベ(Kabe)は、「メルセデス スプリンター」をベースにしたバンを再びアップグレードした。追加料金を支払うことで、車両総重量5トン、追加積載量900kg、組み合わせ総重量7トンのワークホース(働き手)になる。7トンの質量のクルマになるので、このカベバンに限らずキャンパーを運転する時には無理は禁物である。
価格: 106,500ユーロ(約1,385万円)より
Photo: Kabe
クレバー ツアリー540: ポッスルグループのブランドであるクレバーは、バスルームエリアのないパネルバン「ツアリー(Toury)」を発表した。最初は珍しく聞こえたが、ますます多くの人々ウェットルームのないパネルバンを求めている。なぜなら、浴場のあるキャンプ場に限定して、滞在するので車両内でこのエリアを使用しないことが最初から分かっているからだ。
ウェットルームがないことで、5.40mのショートパネルバンが、より広く見えるようになった。新たに得られたスペースは、大きなクローゼットと、ステップを含むエクストラワイドベッドの入り口に使われている。まさにモーターホームのニュートレンドだ。簡易的な装備ながら、普段の使用も可能と思われる「クレバー ツアリー」。その名の通り、賢い一台といえよう。
価格: 36,990ユーロ(約480万円)より
Photo: Lena Willgalis / AUTO BILD

Text: Axel Sülwald
加筆: 大林晃平
Photo: Hardy Mutschler