もっと詳しく

水素原子よりも2倍重い重水素は、さまざまな用途に使えるものの、自然界には水素と比較して 0.015%と低い割合しか存在しない。名古屋市立大学、日本原子力研究開発機構、京都大学らの共同研究チームは16日、水素から重水素への同位体置換がシリコンナノ結晶表面においてて効率良く起こることを発見したと発表した。この方法により、環境への影響を抑えつつも、エネルギー効率の高い重水素回収ができるとしている(名古屋市立大学リリースTECH+Physical Review Materials)。

半導体エレクトロニクスの分野にも応用が利くという。リリースによれば現代のシリコン半導体集積回路は半導体表面を水素を用いた不動態皮膜で覆うことにより、故障確率を抑えている。しかし集積回路から水素が抜けると動作しなくなる。水素の代わりに重水素を用いて不動態化処理を行うと故障の確率は約100分の1に抑えることができるとしている。

すべて読む

| サイエンスセクション

| テクノロジー

| ニュース

| サイエンス
|
この記事をTwitterでつぶやく
この記事をFacebookで共有
この記事をGoogle Plusで共有
このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ストーリー:

星間分子雲の塵に含まれる有機物が地球の水の起源となった可能性
2020年05月16日

恐竜が代謝による体温調整を行っていたことを示唆する研究成果
2020年02月26日

南鳥島沖の海底に巨大隕石の痕跡
2019年11月24日

火星などの前線基地用の原子炉「Kilopower」が完成に近づく
2019年08月17日

ヘリウムが固体でも超流動することを支持する新たな実験結果
2019年03月06日

水からトリチウムを除去する新技術
2018年08月30日

水銀から金を作る研究のクラウドファンディングが始まる
2018年07月27日