2021年08月30日18時58分
自民党の二階俊博幹事長は30日、時事通信のインタビューで、岸田文雄前政調会長が党総裁選に向けて党役員の任期制限を掲げたことについて、「いかがなものか」と不快感を示した。一方、菅義偉首相の党総裁再選に改めて支持を表明し、二階派の意見集約に自信を示した。
岸田氏は党役員任期を連続3期3年に限定する考えを示し、幹事長在職5年を超える二階氏の続投を認めない方針だ。これについて二階氏は、「日ごろそういうことを言ったことがないじゃないの。特定のことを意識して発言するのはいかがなものか」と岸田氏を批判した。
再選を目指す首相については「われわれが支持しないと言えば彼(首相)は立候補するかどうかも分からない。われわれが支持しないとなれば根本が崩れる」と指摘した。
会長として率いる二階派内から首相再選支持に異論が出ていることには「(派の方針に従わない場合は)派閥を退場するか、何か別の方向を進むことになる」とけん制した。
新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言は首相の解散権を縛らないという見解か尋ねると「それはそうだが、常識の問題だ」と述べ、宣言発令中の解散は難しいとの考えを明らかにした。
衆院解散を伴わない任期満了選挙の可能性が出ていることには「解散に打って出る積極性が与党としてあってしかるべきだ」と否定的な見解を示した。
次期衆院選の勝敗ラインについては「単独過半数が目標だ」と語った。選挙後に日本維新の会や国民民主党の一部野党との連立政権を組む可能性を示唆。「選挙の情勢、国民の判断によってそういうこともあり得る」と述べた。