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中国政府直属の治安維持機関「国家安全維持公署」=香港で2020年7月8日午前9時2分、福岡静哉撮影
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中国政府直属の治安維持機関「国家安全維持公署」=香港で2020年7月8日午前9時2分、福岡静哉撮影

 香港公共放送RTHKや中国共産党系香港紙「文匯報(ぶんわいほう)」(電子版)などは30日、消息筋の話として、山梨学院大の練乙錚(れん・おつそう、ジョセフ・リアン)特任教授が香港当局に指名手配されたと報じた。練氏は、香港国家安全維持法(国安法)に基づく資金凍結で29日に事業停止に追い込まれた民主派ネットメディア「立場新聞」の元役員。指名手配の容疑など詳細は不明だが、立場新聞の摘発と関係している可能性が高い。

 香港メディアによると、練氏は香港科技大商学院副院長などを経て、1998年から香港政府の政策立案部門で顧問を務めた。だが民主派の集会に参加するなどし、政府を離れた。香港大手紙「信報」で長年にわたりコラムニストや主筆として活躍し「香港一の健筆」と称された。その後、日本に渡り、山梨学院大で経済学などを教えている。【台北・岡村崇】