2022年も引き続きマイニングや半導体不足などでGPU価格は高値に推移し、在庫数も限られるという状況が続くと見られていますが、Intelの参入や各社最新アーキテクチャーを採用したエントリーモデルの投入などが行われると居られています。そんなGPUについて2021年12月時点で1年以内(2022年中)に登場すると思われる製品について情報をまとめました。
2022年中に登場予定のGPU各モデルについて紹介
前回は2021年7月にまとめたGPUの情報について、今回は2021年12月時点の最新情報に更新します。
2021年7月版 | 2021年~2022年 Intel/AMD/NVIDIAのGPU発売予定と詳細
ソースは主にリークや定評のあるTwitterユーザーなどあくまで『噂』レベルです。ですので、実際に登場した際にはスペックや価格が大きく異なる場合がありますので参考レベルにご覧ください。
Intel製 GPU
Arc Alchemist(旧名称DG2)
Arc AlchemistはIntelが開発中のGPUで既にCPU内蔵グラフィックス向けに展開されている『Xe-LP』に対してゲーミングPC向けのディスクリートGPUをターゲットにしたモデルとなります。
GPUダイは合計2つ登場する見込みで、パフォーマンス重視で最大512基のGPUコアであるExecution Unit(EU)を搭載する『SoC1』とエントリー向けGPUを対象にし、128基のEUを搭載する『SoC2』が登場する見込みとなっています。
発売時期については、2022年3月までにドライバーが完成し、4月にハイエンドモデルから発売が予定されています。しかし、ドライバーの調整に手間取っている噂も出ており、4月以降に発売される可能性があると言われています。
価格については最上位モデルでも$499とNVIDIAやAMDに対して高い競争力を持つ価格が提示される予定と2021年6月時点ではリークされていましたが、2021年12月近辺では価格に関しての情報は出ていません。
Arc Alchemist A??? (512EU 最上位モデル)
製品のレンジ | アッパーミドル |
発売時期 | 2022年6月までに登場予定 |
価格 | $499を下回る?(2021年6月時点の情報から更新無し) |
Arc Alchemistの最上位モデルの名称については判明していませんが、GPUダイにはSoC1が採用され、512基のEUが搭載しています。VRAMについてはGDDR6を16GB搭載し、バス幅は256-bitとなっています。TDPについては225W以下を目指しており、性能面ではNVIDIAのGeForce RTX 3070からRTX 3070 Tiと同等レベルの性能を実現すると見られています。
Arc Alchemist A??? (384EU ミドルレンジモデル)
製品のレンジ | ミドルレンジ |
発売時期 | 2022年6月までに登場予定 |
価格 | 不明(RTX 3060 Tiより廉価になる模様) |
384EU搭載モデルでは16/14 GbpsのGDDR6をサポートし、帯域幅は192-bit、VRAM容量は12GBとなります。TDPは150-200WとなりGeForce RTX 3060またはRTX 3060 Tiと同等レベルの性能の実現をターゲットにしているとの事です。なお価格については不明なものの、NVIDIAやAMDのGPUより競争力が高い価格を提示すると言われているため、RTX 3060 Tiよりは安く販売されると予想されています。
Arc Alchemist A380 (128EU エントリーモデル)
製品のレンジ | エントリーモデル |
発売時期 | 2022年6月までに登場予定 |
価格 | 不明 |
128EUモデルではSoC2と呼ばれるエントリー向けのGPUダイが採用される見込みとなっています。また、名称についてはA380となる見込みです。VRAMは16/14GbpsのGDDR6がサポートされ、帯域幅は96-bit、容量は最大6GBになる見込みです。TDPについては外部の電源コネクター非搭載であることを目指しており、75W以内に収まる予定となっています。なお、価格については不明です。
NVIDIA製 GPU
RTX 3000シリーズ(製品コードネーム:Ampere)
2020年9月2日に発表されたRTX 3000シリーズ。高い需要と世界的な半導体の供給減少によって世界各国で在庫が無く、販売価格が高値を維持した状態を続けていますが、2022年には次世代アーキテクチャーを採用したRTX 4000シリーズも視野に入ってくる年にはなっています。しかし、NVIDIAでは2022年にはRTX 3000シリーズのエントリーモデルのRTX 3050やVRAM容量を増やしたRTX 3070 TiとRTX 3080、そしてハイエンドモデルであるRTX 3090を更に強化したRTX 3090 Tiの投入が予定されています。
モデル名 | NVIDIA GeForce RTX 3050 4GB | NVIDIA GeForce RTX 3050 8GB | NVIDIA GeForce RTX 3060 | NVIDIA GeForce RTX 3060 Ti | NVIDIA GeForce RTX 3070 | NVIDIA GeForce RTX 3070 Ti 8GB | NVIDIA GeForce RTX 3070 Ti 16GB | NVIDIA GeForce RTX 3080 10GB | NVIDIA GeForce RTX 3080 12GB | NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti | NVIDIA GeForce RTX 3090 | NVIDIA GeForce RTX 3090 Ti |
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状況 | 未発表 | 未発表 | 発売済み | 発売済み | 発売済み | 発売済み | 未発表 | 発売済み | 未発表 | 発売済み | 発売済み | 未発表 |
GPU | Ampere GA106-140 | Ampere GA106-150 | Ampere GA106-300 | Ampere GA104-200 | Ampere GA104-300 | Ampere GA102-150 | Ampere GA102-150? | Ampere GA102-200 | GA102-220 | Ampere GA102-250 | Ampere GA102-300 | Ampere GA102-350 |
CUDA コア数 | 2304 | 2560 | 3584 | 4864 | 5888 | 6144 | 6144? | 8704 | 8960 | 10240 | 10496 | 10752 |
VRAM容量・仕様 | 4GB GDDR6 | 8GB GDDR6 | 12 GB GDDR6 | 8 GB GDDR6 | 8 GB GDDR6 | 8 GB GDDR6X | 16GB GDDR6X | 10 GB GDDR6X | 12 GB GDDR6X | 12 GB GDDR6X | 24 GB GDDR6X | 24 GB GDDR6X |
メモリーバス | 128-bit | 128-bit | 192-bit | 256-bit | 256-bit | 320-bit | 320-bit | 320-bit | 384-bit | 384-bit | 384-bit | 384-bit |
帯域幅 | TBC | TBC | 360Gbps | 448 Gbps | 448 Gbps | 608 Gbps | 608 Gbps | 760 Gbps | 912 Gbps | 912 Gbps | 936 Gbps | 1008 Gbps |
TGP | ~120W | ~120W | 170W | 200W | 220W | 290W | ~320W | 320W | 340~350W | 350W | 350W | 450W |
価格 | ~300$ US | ~300$ US | $329 US | $399 US | $499 US | $599 US | 不明 | $699 US | 不明 | $1199 US | $1499 US | 不明 |
発売時期 | 2022年1月 | 2022年1月 | ######### | ######### | ######### | ######### | 2022年中 | ######### | 2022年中 | ######### | ######### | 2022年1月 |
在庫・価格状況
GeForce RTX 3000シリーズは冒頭の通り、世界各国で在庫不足の状態が続きマイニングや転売ヤーの存在により5月頃は定価の3倍以上で販売されていました。しかし、そこから徐々にマイニング制限モデルや仮想通貨の下落で価格は2倍程度にまで落ち着いたものの、定価の2倍程度の値を横ばいの状態となっています。
価格がなかなか下落しない背景としては、AIBや卸売り業者がGPU価格が大きく引き上げられた状態でも売れる事が分かっており、高い売上高や利益率を期待できる事から価格設定が定価を大きく超えた状態で維持されているとの事です。
GPUの価格高騰が鮮明に。Radeonは定価の2倍、GeForceは約1.9倍に
なお、日本での状況としては価格についてはまだまだ非常に高い状態が続いていますが在庫状況については大幅に改善しており、在庫が全くなく買えないというGeForce RTX 3000シリーズは無い状態となっています。ただ、冒頭で書いた通りRTX 3060で6万円越えと全体的に販売価格は高い状態が続いています。
RTX 3000シリーズの在庫確認用リンク(個人的にTSUKUMOが在庫数が多く、定価に近いです)
RTX 3060 | RTX 3060 Ti | RTX 3070 | RTX 3070 Ti | RTX 3080 | RTX 3080 Ti | RTX 3090 |
TSUKUMO | TSUKUMO | TSUKUMO | TSUKUMO | TSUKUMO | TSUKUMO | TSUKUMO |
パソコン工房 | パソコン工房 | パソコン工房 | パソコン工房 | パソコン工房 | パソコン工房 | パソコン工房 |
未登場|RTX 3050 4GB / RTX 3050 8GB
製品のレンジ | エントリーモデル (レイトレーシング対応モデルとして) |
発売時期 | 2022年1月中 |
価格 | 約5万円台 |
RTX 3050/RTX 3050 Tiでは主に1080p解像度のゲームを中画質設定でプレイする人をターゲットとした商品になっておりRTX 3060と同じGA106 GPUが採用される予定となっています。このRTX 3050についてはCUDAコアが2560基搭載された8GBモデルと2304基に減らされた4GBモデルの2種類が登場する予定となっており、性能についてはGeForce GTX 1660 SuperとRTX 2060の間に位置すると見られています。
なおGTX 1660 Superが4万円台、RTX 2060が5万円後半で販売されている事からRTX 3050については5万円台で販売が行われると見られています。
未登場|RTX 3070 Ti 16GB
製品のレンジ | ミドルハイエンドモデル |
発売時期 | 2022年中 |
価格 | 12万円~ |
RTX 3070 Ti 16GB版については動作クロックやCUDAコアの数などに手は付けられず、単純に現行のRTX 3060 Tiのメモリーモジュールを1GB品から2GB品に換装しただけになると見られており、バス幅にも変更は無い見込みです。このモデルではVRAM容量を大きく取るVR Chatや高い解像度でのゲーミングなどをターゲットにしているという見方や単純により高速な2GBモジュールを採用するRTX 3090 Tiに搭載できない選別落ち品の行先を確保するためなど色々言われています。また、マーケティング面ではAMDがミドルレンジモデルであるRadeon RX 6600系で8GB、その上位のRX 6700 XTでは12GBのVRAM容量となっていることから、スペック的に見劣りするのを防ぐために16GB化を行った可能性もありそうです。
未登場|RTX 3080 12GB
製品のレンジ | ハイエンドモデル |
発売時期 | 2022年中 |
価格 | 14万円~ |
GeForce RTX 3080 12GBについては既存のRTX 3080 10GBに対して追加で2枚の1GBメモリーモジュールを追加したモデルとなっていますが、メモリーモジュールを追加した事によってバス幅は320-bitから384-bitに強化され、同時に帯域幅も760Gbpsから912Gbpsに大きく向上しています。また、GPUダイもGA102-220と呼ばれる新しいGPUが採用されており、CUDAコア数は8960基とRTX 3080 10GBの8704基から約3%ほどCUDAコアが増やされています。なお、性能面ではRTX 3080 10GBを上回るものの、RTX 3080 Tiには遠く及ばないと見られています。
TDPについてはメモリーモジュールを追加した事によって320Wから340W~350W程度に上がると見られています。また、価格も同様にRTX 3080 10GBの最安値でもある13万円台から上がり、最低でも14万円以上から発売となると見られています。
未登場|RTX 3090 Ti
製品のレンジ | ハイエンドモデル |
発売時期 | 2022年1月中 |
価格 | 30万円~ |
GeForce RTX 3090 Tiは既に発売済みのRTX 3090に搭載されているGA102 GPUの全てのコアを有効化したGA102-350と言うGPUが搭載されます。そのため、CUDAコア数はRTX 3090の10496基から2.5%増しの10752基になっています。
VRAMに関しても引き続きGDDR6Xが採用されますが、メモリーモジュールが1Gbit品から2Gbit品に変更され、両面実装から片面実装に変更されています。また、VRAM速度は19.5Gbpsから21Gbpsに向上しており、帯域幅は1TB/s(1008 GB/s)を達成しています。
NVIDIA GeForce RTX 3090 Tiの帯域幅は1TB/s超えに。VRAM仕様が判明
CUDAコアの増加、メモリー速度の向上など様々な性能向上が図られているRTX 3090 Tiですが、引き換えにTDPは大きく増加すると見られ、RTX 3090までは350WだったTDPはRTX 3090 Tiでは450Wに迫る可能性があるようです。そのため、電源コネクターはPCI 8ピンでは無く、PCI 5.0から規格された12pin電源コネクターが採用されるとの事です。
GeForce RTX 3090 Superの一部仕様判明。TDPは400W超えに
未登場|GeForce RTX 4000 (Ada Lovelaceアーキテクチャー)
製品のレンジ | ハイエンドからミドルレンジ |
発売時期 | 2022年10月~12月まで |
価格 | 5万円~30万円? |
GeForce RTX 4000シリーズは2022年10月以降に登場すると見られている次世代GeForce GPUで、Ada Lovelaceと呼ばれるアーキテクチャーが採用されます。このAda LovelaceではRTX 3000シリーズ(Ampere)で採用されていたサムスン製8nmプロセスからTSMC 5nmが採用されると見られています。
アーキテクチャー刷新による性能向上率がかつてのGTX 900シリーズ(Maxwell)からGTX 1000シリーズ(Pascal)に代わった時と同じぐらいになると見られていますが、GPUアーキテクチャー自体はデータセンター向けで採用予定のGPUアーキテクチャー、Hopperと異なりMCM構造とはならず、通常のダイ構造となるようです。
Ada LovelaceはMaxwellからPascal並みの性能向上率に。登場は2022年末から2023年初旬
ただし、ハイエンドモデルに採用されるAda Lovelace GPUであるAD102 GPUではRTX 3090に対してパフォーマンスは倍増するものの、消費電力も倍増に近いレベルで増えると見られています。そのため、TDPに関しては450W~500W、下手したら600W程度にまで増えると見られています。なお、PCIe Gen5.0から採用される12pin電源では600Wまで供給できるため、十分その可能性はあります。
GeForce RTX 4000シリーズは現行の2倍の性能と消費電力になる模様
NVIDIA Ada Lovelace AD102とAMD RDNA3 Navi31のTDPは500Wに迫る模様
VRAMに関しては引き続きGDDR6Xが上位モデルに採用予定で、バス幅も384bitとなるようです。GDDR7に関しては未だ標準化が行われておらず、そのためGDDR6Xの継続採用となるようです。
GeForce RTX 4000は2.2GHzで動作。384bit GDDR6Xを引き続き搭載
AMD製 GPU
2020年10月28日に発表されたRadeon RX 6000シリーズもNVIDIAと同じく上位モデルから投入がされており、2021年12月時点ではミドルレンジモデルであるRadeon RX 6600が最後に投入されたモデルになっています。今後、AMDではCES2022にてエントリーモデルであるRadeon RX 6500 XTの投入を予定しており、このモデルを持ってコンシューマー向けに投入されるRadeon RX 6000シリーズはすべて投入された事になります。
モデル名 | AMD Radeon RX 6400 | AMD Radeon RX 6500 XT | AMD Radeon RX 6600 | AMD Radeon RX 6600 XT | AMD Radeon RX 6700 XT | AMD Radeon RX 6800 | AMD Radeon RX 6800 XT | AMD Radeon RX 6900 XT |
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状況 | 未発表(一般販売無い見込み) | 未発表 | 発売済み | 発売済み | 発売済み | 発売済み | 発売済み | 発売済み |
GPU | Navi 24 | Navi 24 | Navi 23 | Navi 23 | Navi 22 XT | Navi 21 XL | Navi 21 XT | Navi 21 XTX |
Compute Unit数 | 12 | 16 | 28 | 32 | 40 | 60 | 72 | 80 |
Stream Processors数 | 768 | 1024 | 1792 | 2048 | 2560 | 3840 | 4608 | 5120 |
VRAM容量・仕様 | 4GB GDDR6 16MB Infinity Cache | 4GB GDDR6 16MB Infinity Cache | 8 GB GDDR6 32MB Infinity Cache | 8 GB GDDR6 32MB Infinity Cache | 8 GB GDDR6 96MB Infinity Cache | 16 GB GDDR6 128MB Infinity Cache | 16 GB GDDR6 128MB Infinity Cache | 16 GB GDDR6 128MB Infinity Cache |
メモリーバス | 64-bit | 64-bit | 128-bit | 128-bit | 192-bit | 256-bit | 256-bit | 256-bit |
帯域幅 | 112 GB/s | 112 GB/s | 224 GB/s | 256 GB/s | 384 GB/s | 512 GB/s | 512 GB/s | 512 GB/s |
TGP | TBC | 107W | 132W | 160W | 230W | 250W | 300W | 300W |
価格 | TBC | TBC | $329 US | $379 US | $479 US | $579 US | $649 US | $999 US |
発売時期 | 2022年3月中 | 2021年1月19日 | 2021年10月14日 | 2021年8月11日 | 2021年3月3日 | 2020年10月28日 | 2020年10月28日 | 2020年10月28日 |
在庫状況
AMD製グラフィックスカードについては、マイニング性能がNVIDIAのGeForceに対して劣っていたため、マイニング目的で購入するという状況は起きていませんでした。しかし、AMDがRadeon RX 6600を投入した辺りからマイニング効率が高いことやNVIDIAがLite Hash Rateなどマイニング制限機能を投入した事からマイニング目的と思われる購入は増えています。また、価格面ではTSMCが製造単価を引き上げた事の影響でRadeon RX 6900 XTを除くモデルでは10%程度の値上げが行われる見込みになっています。ただ、入手性については悪いと言える状況では無く、探せば普通にあるという状況にまで落ち着いています。
Radeon RX 6000シリーズの在庫確認用リンク
RX 6600 | RX 6600 XT | RX 6700 XT | RX 6800 | RX 6800 XT | RX 6900 XT |
TSUKUMO | TSUKUMO | TSUKUMO | TSUKUMO | TSUKUMO | TSUKUMO |
パソコン工房 | パソコン工房 | パソコン工房 | パソコン工房 | パソコン工房 | パソコン工房 |
未登場|Radeon RX 6500 XT
製品のレンジ | エントリーモデル |
発売時期 | 2022年1月19日 |
価格 | 約4~5万円台 |
Radeon RX 6500 XTはAMDから発売されるエントリー向けのRadeon RX 6000シリーズとなります。GPUにはNavi 24 GPUが採用され、Radeon RX 6000シリーズとしては初のTSMC 6nmで製造されています。Compute Unitは16基、Stream Processorsは1024基搭載しており、1080p以下でのゲーミング環境に最適化が図られたモデルとなっています。TDPについては107Wとなっており、6pinのPCI電源を1基搭載しています。
VRAMは4GB GDDR6を搭載し、バス幅は64bit、帯域幅は112 GB/sとなる見込みで、1080p以下でも複雑なテクスチャや多くのポリゴンを有するゲームでは快適な動作は難しいかもしれません。
AMD Radeon RX 6500と6400の仕様が判明。TDPは約75Wになる見込み
発表はCES2022にて行われ、発売は2022年1月19日に行われます。価格については不明ですが恐らく4万円から5万円台で登場すると見られています。
未登場/OEM向けのみ製品|Radeon RX 6400
Radeon RX 6400はOEM向けにのみ登場する予定で、一般販売は行われません。そのため、ここでは詳細については省きます。
AMD Radeon RX 6500と6400の仕様が判明。TDPは約75Wになる見込み
未登場|Radeon RX 7000シリーズ(Navi3x)
製品のレンみ |
ミドルレンジからハイエンド( Navi3x) ミドルレンジ以下のモデル(Navi2x) |
発売時期 | 2022年10月以降 |
価格 | 約5万~20万円 |
Radeon RX 7000シリーズでは、現行のRX 6000シリーズで採用されているRDNA2アーキテクチャーからRDNA3アーキテクチャーが採用され、TSMC 7nmから5nmにプロセスが縮小される見込みになっています。また、GPUにはコンシューマー向けとしては初めて、Ryzen CPUのようなMCM構造が採用され、GPUダイであるGraphics Core Die(GCD)が2つとキャッシュやI/O系を担うMulti Cache Die (MCD)と呼ばれるダイが搭載される事が判明しています。
このMCD側にはInfinity Cacheが512MB搭載されると見られていますが、搭載方法はRyzenで採用予定の3D V-Cacheのようなスタッキング技術が活用されると見られており、ダイサイズの肥大化を極力防いでいるようです。また、MCD側にはInfinity Cacheの他にNVIDIAのTensorコアのようなアクセラレータがスタッキング技術で搭載されると見られており、DLSSのような機能も提供されると見られています。
AMD RDNA3ではV-Cacheに加えアクセラレーターダイがGPU上に搭載?
RDNA3では3D Infinity Cacheを搭載。GPUに3D V-Cache技術を応用
GPUのコア数に関しては、GCDを2基搭載するのは最上位モデルと上位モデルであるNavi 31と32になっており、Navi 31では15360基(各GCDで7680基)、Navi 32が1000基程度(各GCDで5000基程度)、Navi 33はGCD1基で4096基になると見られています。
RDNA3搭載、Navi33の新情報が出現。4096コアでRX 6900 XT同等性能に
GPUの性能としては最上位モデルとなるNavi 31 GPUでは現行のNavi 21に対して最低でも1.6倍のパフォーマンスが出ると見られています。一部情報では2倍程度とも言われているため、RDNA2に対して大幅なパフォーマンス向上が図られています。
一方で消費電力についてはRadeon RX 7000シリーズも増加すると見られていますが、TDPは350Wから450W程度になると見られています。そのため、NVIDIAのRTX 4000シリーズのような値では無いため、扱いやすさではRadeon RX 7000シリーズの方が上と言えそうです。
NVIDIA Ada Lovelace AD102とAMD RDNA3 Navi31のTDPは500Wに迫る模様
以上が2021年12月時点で判明している来年2022年に登場予定のGPUについてです。2021年6月時点よりもGeForce RTX 4000シリーズやRadeon RX 7000シリーズ関連の情報は増えてきており、この調子で進めば予定通り2022年10月頃には次世代グラフィックスカードの発売が行われそうです。ただし、トレンドとしてはパフォーマンスは上がってはいますが、それに応じて消費電力も大きくなっていく傾向にあるため、ゲーミングパソコンを持つハードルは来年からは更に上がるかもしれません。
グラフィックスカードの価格については2021年6月時点からあまり値下がりはしておらず、価格が高騰したままの状態で2022年も迎える事になりそうです。ただ、在庫状況については改善しているため、その点は良くなった点ではあります。
投稿 2021年12月版(最新) | 2022年 Intel/AMD/NVIDIAのGPU発売予定と詳細 は ギャズログ | Gaz:Log に最初に表示されました。