アメリカ南部ルイジアナ州では、勢力を強めながら接近していたハリケーンが上陸しました。高潮で沿岸の地域が浸水したり強風で住宅が壊れたりする被害が出ていて、気象当局はさらに甚大な被害が出るおそれがあるとして厳重な警戒を呼びかけています。
アメリカの気象当局によりますと、ハリケーン「アイダ」は29日正午ごろ、日本時間の30日午前2時ごろ、アメリカ南部のルイジアナ州に上陸しました。
上陸したときの勢力は5段階のうち2番目に強い「カテゴリー4」で、現地では高潮で沿岸の地域が浸水したり強風で住宅が壊れたりするなどの被害が出ています。
アメリカ南部では、16年前の同じ日にハリケーン「カトリーナ」が上陸し、合わせて1800人以上が犠牲になりました。
ルイジアナ州のエドワーズ知事は29日、「われわれは非常に危険な状況にあり、このあとも壊滅的な影響が続くおそれがある」と述べ、市民に対して、無理に屋外避難をせず安全が確保されていればその場にとどまるなど、命を守るための行動をとるよう訴えています。
気象当局によりますと、ハリケーンはこのあと徐々に勢力を弱めるということですが、沿岸部では最大5メートル近い高潮が発生するなどさらに甚大な被害が出るおそれがあるとして、厳重に警戒するよう呼びかけています。