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北九州市で開かれている新体操の世界選手権は、個人総合の決勝が行われ、喜田純鈴選手が8位、大岩千未来選手が13位に入りました。

北九州市で開かれている新体操の世界選手権は大会4日目の30日、4種目で競う個人総合の決勝が行われ、いずれも東京オリンピックの代表で、予選8位の喜田選手と、予選18位の大岩選手が出場しました。

喜田選手は、1種目めのボールで、長い手足を生かした美しい姿勢で投げたボールを次々とキャッチするなど、ミスのない安定した演技で25.450の高得点をマークしました。

そして、最後の種目のフープでも、投げたフープを難しい姿勢でミスなくキャッチするなど25.100をマークしました。

喜田選手の4種目の合計は、96.450で8位になりました。

一方、大岩選手は、右足に痛みを抱えての出場でしたが、複数の種目でかかとを上げて片足で回転する「ピボット」を決めるなど安定した演技を見せました。

大岩選手は4種目の合計で93.400をマークし、予選から5つ順位を上げて13位に入りました。

優勝は、108.400をマークしたロシア体操連盟のディナ・アベリナ選手で、大会4連覇を達成しました。

喜田選手「練習してきたことを出そうと臨んだ」

喜田純鈴選手は、個人総合の結果について、「試合前は8位に入ると思っていなくて、すごく嬉しい気持ちもあるがびっくりした。危ないところやミスした部分もあったが、引きずらずにやりきれたのがよかった。点数はそこまで意識せず、自分の演技に集中して、練習してきたことを出そうと臨んだので、こうして評価していただいてうれしいです」と笑顔で話していました。

この1年間の自身の成長について「オリンピックもあったし、代表になるために努力をしてきた。1年間を通して練習したことだけが試合でできるということが身に染みてわかったので、練習すれば必ずできると信じてここまでやってきた」と話しました。

そして、今大会で引退を表明した皆川夏穂選手について「ずっと日本の新体操を引っ張ってきた存在だった。私がオリンピックに出場できたのも、夏穂さんが頑張って出場枠を取ってくれたから。引退は寂しいが、ここまで引っ張ってきてくれ感謝しかないです」と話していました。

大岩選手「やり切れたのは観客のおかげ」

大岩千未来選手は、「1種目めから緊張したが、予選よりは得意のピボットが入ったり、一つ一つの動きを丁寧にできてよかった。ただ、3種目めのクラブで最後の最後でクラブを落とすなど、ミスがあった」と演技を振り返りました。

そして、「東京オリンピックからすぐに行われた大会で、気持ちを立て直すのに時間が必要だったし、コンディションも悪かった。それでも決勝に残って観客の皆さんの前でいい演技ができてよかった。すごく励ましてくれて、本当に心の底から応援してくださったので最後の最後まで力になった。右足に痛みを抱えながら4種目をやり切れたのは観客の皆さんのおかげだ。ますば足の治療をしっかりして、少しずつ前に進んでいけたらいい」と話していました。