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東京オリンピックの滞在先からいなくなり、先週、保護されて帰国したウガンダの選手が、詐欺を共謀した容疑でウガンダの当局に一時拘束され、取り調べを受けています。選手の弁護士は「犯罪の事実はなく不当だ」と訴えています。

東京オリンピック、ウガンダ選手団のメンバーで、ウエイトリフティングのジュリアス・セチトレコ選手(20)は、今月16日、事前合宿で滞在していた大阪のホテルに「生活の苦しい国には戻らず、日本で仕事をしたい」などと書いたメモを残して所在が分からなくなり、その後、三重県内で保護されました。

そして今月21日、成田空港から帰国の途につきましたが、セチトレコ選手の弁護士によりますと、ウガンダの当局が「大会に出場する資格がないのに関係者と共謀して出国した」として、帰国したセチトレコ選手を5日間拘束したということです。

セチトレコ選手は現在は釈放されていますが、詐欺を共謀した容疑で取り調べは続いているということです。

セチトレコ選手はオリンピック選手団の一員として来日したあと、出場できないことが決まったということで、弁護士はNHKの取材に対し「犯罪の事実はなく、当局の対応は不当だ」と話しています。

セチトレコ選手は保護された際、難民申請をしたいという意向を示していたということで、全国難民弁護団連絡会議は、東京オリンピックとパラリンピックで来日した選手や関係者が難民申請の意向を示した場合に審査を受ける機会が保障されるよう、大会組織委員会や政府に申し入れを行っています。