新型コロナウイルスの新規感染者が増え続ける中、27日から小中学校などで新学期が始まった前橋市で、感染への不安から登校を控える児童生徒が自宅でタブレット端末を使ってオンライン授業を受けられるようにすると発表した。
授業が本格化する30日から実施する。ただ、教師用端末の入れ替えに伴い一部で不具合が生じており、遅れる学校もあるという。
市教委によると、夏休み明けの27日、感染への不安から登校を控えた児童生徒は283人。周囲に感染者が出て濃厚接触者になり自宅待機を強いられる場合なども想定し、3月、全員に貸与したタブレット端末を活用することにした。
端末からだと見えにくいとの指摘もある板書(教諭が書く黒板の文字)は撮影して送信し、付属アプリの学習支援ソフトなども宿題などに活用する。朝と下校前のホームルームでは担任教諭が端末を使って児童生徒に声をかけ健康観察も行うという。オンライン授業を受ければ、「欠席」扱いにはしない。
前橋市内の小中学校、特別支援学校の児童生徒数は2万3700人。学校での集団感染は発生していないこともあり、夏休み明け後も通常登校で分散登校は行わないが、「感染への不安から登校を控えさせたいという保護者らの意向にも応えたい」としている。