ウェルスナビは個人的にすごく良いサービスだと思いますが、今後自分が続ける必要はないと判断し、辞めました。
その理由などについてまとめていきます。
ウェルスナビ(WealthNavi)って?
ウェルスナビは、ウェルスナビ株式会社が提供するロボアドバイザーと呼ばれる金融サービスです。
お金を預け入れると、ロボットがユーザーに合わせて自動で金融資産を購入・運用してくれるので、ユーザーはお金を入金したら何もしなくていい…という簡単さで、サービススタート後口座数及び資産数を伸ばし続けています。
僕がウェルスナビを始めた理由
僕は2018年の6月ごろにウェルスナビを始めました。その時の理由は以下の通り。
シンプルで楽、わかりやすい
事前にリスク許容度を決めるアンケートをいくつか行うだけで、自分に合ったリスクで運用してくれます。
リスク許容度は1~5の5段階で、5が一番リスクが高い(儲かる確率も損する確率も高い)です。
投資を始めた当初は知識が殆どありませんでしたので、自分で何を買えばいいのかわからない…そんな時にこの簡単さは非常に魅力的でした。
様々な資産に分散できる
ウェルスナビは、選択されたリスクに応じて数種類のETFと呼ばれる上場投資信託を購入していきます。
具体的には、
- 米国株(VTI)
- 日欧株(VEA)
- 新興国株(VWO)
- 米国債券(AGG)
- 物価連動債(TIP)
- 金(GLD)
- 不動産(IYR)
リスク許容度が高ければ高いほど、価格変動の激しい株式の割合が増え、逆にリスク許容度が低ければ債権の割合が増えていきます。
それぞれの特性などは公式ホームページのコラムの前編・後編で解説されています。
ウェルスナビを使わなくなった理由
そんな素敵なサービスのウェルスナビですが、昨年2020年11月に全額出金し、つい先日解約を行いました。
解約をした理由は以下の通りです。
手数料が高い
ウェルスナビへの批判でよく見られる意見です。
ウェルスナビの手数料は1%(税込:1.1%)。
それなりの金額を長期で運用すれば長期割で0.9%まで下がり、預入金額3,000万円以上の部分についても0.5%と優遇された手数料レートとなります。
また、ウェルスナビにはDeTAXという税金を自動適正化する機能が自動で行われており、ウェルスナCEOの柴山氏の過去のコメントでは「年間0.4~0.6%程度の負担減となるため、事実上のコストはそれよりも少なくなる」といったものもありました。
とはいえ、それでも手数料は0.3~0.5%程度は発生することになります。
現在、手数料が0.1%を切るような投資信託商品がある中で、割高感が否めません。
実際ほぼ米株価などと連動して価格が動く
僕がウェルスナビから別の投資に切り替えようと思った大きな理由です。
僕がウェルスナビを利用していた2018年6月から2020年11月の間には、コロナ禍での株価の大暴落やその後の急騰も含まれています。
毎日のように数十万円単位で資産が増減していましたので、気が気ではなく、毎日資産額を確認していました。
そこで気づいたのですが、ウェルスナビの値動きとS&P500やVTIの値動きが殆ど一緒なんですよね。
僕はウェルスナビのリスク許容度を5(最大)にしており、株式の割合が多かったので当然と言えば当然なのですが…。
そうなると、手数料が投資信託の5倍、ETFの10倍ほど高いウェルスナビを続ける意義が見出せませんでした。
現状の自分に債権や不動産が必要とは思えない
投資の安定性(リスク・リターンの低さ)は、
債権>不動産>株式
と言われています。
僕は現在アラサー独身で、守るべき家族はいません。
また、毎月の生活費や遊興費は給与所得で補えており、最低限の生活防衛資金+αはキャッシュとして保有しています。
そうなると、あえてリスクの低い(儲かる確率の低い)債権や不動産に投資する必要はあまり感じないのが正直なところです。
余剰資金はリターンの大きな株式に全て投資し、守りの資金は現金で保有する…少なくとも今の僕には、株式と現金だけでポートフォリオを組んで支障はないと感じています。
ウェルスナビって儲かるの?
開始するタイミングや相場によると思いますが、僕の場合は収益がでました。
これは僕が出金する直前の損益の画面です。
350万円の元本に対して時価総額が410万4654円となっており、+60万4654円(+17.28%)と大幅に黒字が出ております。
税金で20%ほど差し引かれたとしても、2年で+50万であれば十分な結果だと思います。
もちろんこれはコロナ後の急騰の影響が大きく、もっといえばコロナ当初の株価大暴落時に思いっきり買付を行ったからで、今から初めて同じ結果になるとは限りません。
ウェルスナビっておすすめできる?
個人的には有用なサービスだと考えます。
上に書いた通り、手数料の高さや、リスク許容度高めにするとほぼ米国ETFと同様の値動きをするというデメリットはありますが、それでも開始の簡単さには大きなメリットがあると考えます。
購入している投資商品だってVTIやVWOなどテッパンのETFを購入しており、決して変なものに投資をしているわけではありません。
よって、右も左もわからない初心者であれば、下手に証券会社に薦めらるがままによくわからない投資信託をよくわからず買うよりは遥かにマシな選択だと考えます。
実際、プライベートで会社の同僚や友人に投資について聞かれることがあるのですが、まずはつみたてNISAを薦めた上で、自力で勉強する気があるなら、インデックスファンドの投資信託を、自力で勉強したくない人にはウェルスナビを薦めています。
高い高いと言っている手数料についても、分配金がありますから、自分で持ち出すような事はありませんでした。
僕の例でいえば、2年5ヵ月で手数料が65,368円差し引かれたものの、分配金が99,294円貰えています。
今の僕は自分でポートフォリオが組める知識が身についたので、長期的に考えるとより手数料の安い投資商品にいち早く切り替えた方が得だと考えウェルスナビを辞めましたが、そうではないなら選択肢としてありかな、と考えます。
現金出金後の注意点
僕は昨年11月に全額出金し、そのあと残高0円でほっぽらかしていたのですが、4月ごろにちょこちょこと入金がありました。
ウェルスナビを確認すると、分配金ということで何回かに分けて200円ほどの入金がありました。
全額出金後もちょこちょこ入金がある可能性がありますので、すぐに解約はしない方がいいかな、と思います。
まとめ
僕自身がウェルスナビを2年以上利用していて思ったこと、メリットやデメリットについて書いてみました。
正直今の自分にはもっと合った商品があるな、と感じますが、投資について右も左も分からない!というのであれば十分有用なサービスだと思います。