肉食の増加と地球温暖化がもたらす感染症の脅威 次のパンデミックはすぐそこに(3)

マラリアを媒介するハマダラカの一種。地球温暖化で分布域が広がるとされている(米疾病対策センター提供)  しっとりとした空気が湿地を渡って川べりの草を揺らす。川べりやあちこちに散在する池の周囲にはたくさんのワニが横たわり、すぐそばをカピバラの家族が速足で通り過ぎてゆく。夕刻になるとねぐらに急ぐ絶滅危惧種のスミレコンゴウインコが鳴き交わす声や森のかなたからのホエザルの声が響く―。2001年11月、筆者はブラジル南西部に広がる世界最大の淡水湿地パンタナルにいた。面積は日本の本州に匹敵する大きな湿地だが、ここでは牧畜業のための土地の囲い込みが激しい。ウマに乗って進む道の両側には、有刺…