世界を襲うエネルギーショック炭素排出の実質ゼロに向けた課題が浮き彫り – The Economist

来月開催される気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)には世界各地の政治指導者が参加し、世界全体の二酸化炭素の実質排出量を、2050年までにゼロにする道筋をつけることを誓う。ただ、各国首脳が今後30年間についてそれぞれに公約を準備する一方で、目の前ではグリーンな時代に入って初めての大規模なエネルギー不安が広がりつつある。…

中国が思い描く自由貿易のビジョンCPTPPへの加盟申請、はなから一蹴するのは間違い – The Economist

中国は時折、的確な決断を抜け目なく下す。そうでない時は重大な過ちを犯しかねず、邪悪な行動に走ることすらある。だが、中国政府が愚かな真似をすることはめったにない。特に、高官たちは最高指導者である習近平国家主席の威信を気まぐれで危険にさらすようなことはしない。…

世界の繁栄を脅かす供給不足の新時代「不足経済」、スタグフレーションのリスクと長期的な脅威 – The Economist

金融危機後の10年間、世界経済の問題はカネが使われないことだった。不安になった家計は借金を返済し、政府は緊縮財政を導入した。慎重になった企業は、無数にいるように見える労働者の群れから人材を採用する一方で、特に物理的な設備への投資を手控えた。…

メルケル後のドイツ、新政権誕生までの難路総選挙後の連立交渉を占う、「アドバンテージ、ショルツ」 – The Economist

9月26日午後6時。ドイツの社会民主党(SPD)がベルリン本部を置くヴィリー・ブラント・ハウスのアトリウム(吹き抜けの広間)で歓声が上がった。この日に行われた連邦議会選挙(総選挙)の出口調査が、SPDの勝利を示唆したからだ。たとえ僅差であっても、甘美な勝利だった。…

危険に満ちた中国の新たな現実過度な資本主義を取り締まる習近平のキャンペーン – The Economist

習近平国家主席が資本主義の行き過ぎを中国から一掃するキャンペーンを展開している。習氏は、急増する債務は金融投機がもたらした毒の実で、億万長者の存在はマルクス主義を蔑ろにするものだと見ている。企業は国家の指導に留意しなければならず、共産党は国民の生活の隅々に浸透しなければならない。…

米国の小売業界を襲う2つの新たなショックコロナ禍の余震、品不足が続くなかで消費者が店頭に一斉回帰 – The Economist

米国の小売業が以前の活気を取り戻している。経済指標を見ても、8月の小売売上高(季節調整済み)は自動車を除くベースで前月比1.8%増加し、今年3月以来の高い伸びを示している。ところが、恐ろしいことに、普段ならお気に入りのビスケットや洗剤、トイレットペーパーがずらりと並んでいる棚が、空っぽになっていることがある。…

アジアにおける米国、バイデン政権下で再浮上中国に対抗することにようやく真剣になった米国 – The Economist

10年近く前、米国のバラク・オバマ大統領(当時)はオーストラリアの議会を訪れ、アジアへのピボット(旋回)を明らかにした。そして今、米国、オーストラリア、インド、日本の4カ国で構成される「クアッド」の首脳が初めて対面で会合を開き、似たような心理がホワイトハウスで鳴り響くことになった。…

マネーの未来、魅惑的な将来性を秘めた「分散型金融」ウサギの穴に落ちて遭遇する世界、金融システムが一変する可能性 – The Economist

最初に登場した暗号通貨「ビットコイン」を早くから受け入れた人々は、これでドラッグを買った。最近ではサイバーハッカーが、身代金をビットコインで支払えと要求してくる。今年は、ビットコインとは異なるデジタル通貨「イーサ(イーサリアムの通貨)」のコードの一部にハッカーがバグを見つけた後、数億ドル相当のイーサが盗まれる事件が起きた。しかし、問題は改善すればいい。…

習近平の反汚職運動の裏側大物実業家が新刊で暴露、それでも共産党エリートは不可侵 – The Economist

ある日の早朝。かつて大物実業家として成功し、今は西側の国で暮らす沈棟氏のもとに祖国・中国から電話が入った。相手は元妻の段偉紅氏。声を聞くのは4年ぶりだ。段氏は2017年9月に北京で姿を消した。共産党の反汚職運動で、段氏の顧客に捜査の手が及んだ直後のことだ。…